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2019-04

誰のための「携帯割引法」?

 菅義偉官房長官肝いりの電気通信事業法の改正案が23日、衆院本会議で可決しました。日本は高すぎる、として携帯通信料金の4割引き下げを謡い、内閣府として法案を提出。当初、端末料金の値引きを考えると日本の通信料金が高すぎるわけではない、としていたNTTも恐れをなし、すでに値下げに踏み切ることを決定していました。水道法の改正と同じ、とまでは言いませんが、これもなし崩し的な感が否めません。
 消費者にとって料金の値引きは大歓迎なので、ウケがいい。端末を正規料金で買わなければならなくなり、買い替えが減るとも言われる反面、そうなると端末の割引が進む、と政府は皮算用を弾きます。
 ただし、本当にそうなるかどうか。そもそも、今回の値下げは秋の楽天の新規参入とタイミングを合わせるかのように進められています。その楽天が打ち出してきたのが、従来の2年縛りの解禁。どうにも楽天の動きと連動しているのではないか、とも思え、となると、誰のための法改正なのか、と疑いたくもなります。
 日本の携帯端末はiphonが圧倒的なシェアを占めており、アップルがどう出るか、という問題もありますし。
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自民「衆院」補選2連敗の考察

 統一地方選の後半に加え、大阪12区と沖縄3区の衆院補選の結果が新聞を賑わせています。与党・自民の2連敗という結果について、「安倍政権選挙神話の崩壊」、「参院選の苦戦」などを伝える報道が目立ちます。が、それほど単純にはいかないように思います。
 とりわけ複雑なのが、大阪12区の補選。20日になって安倍さんが大阪入りして応援しましたが、アリバイ作りの感が否めず、あえなく議席を失いました。また維新が八尾や池田などの市長選まで制し、大阪での勢いを見せつけたかっこうでもあります。となると、本当に維新が強いのか、と見えます。しかし、そうでもないように感じます。
 大阪の選挙は、維新対他の政党という構図になっており、そこが他の地域と決定的にこ異なるところでしょう。維新に対し、自民・公明、立憲、国民民主、共産が候補者を一本化できれば、楽に維新に勝っているわけですが、それができない間隙をぬって維新が議席を得ている。そこにプラスアルファとして官邸が力を貸しているという構図。
 一方、沖縄3区の場合はやや単純でしょう。消費税と同じく、基地問題が争点になれば、反自民で結集できます。誰もが消費税をこれ以上払いたくないという意識が働くように、有権者は大局的な見地で動くわけではなく、目の前の基地問題にやはり反対したい。それが先の知事選でもあり、今度の結果でもあるのでしょう。
 ただし、本チャンの衆院選となると話は別かもしれません。たいていの有権者は安倍政権の問題をぼんやりと承知しているけど、選挙でそれをうまく拾い上げられない。安倍政権が選挙に強いのは国民が現状で満足しているだけで、近い将来の危機に気づかせられない対抗馬の問題かもしれません。それは野党だけでなく、自民党内の議員にも共通している問題では。

公明党山口代表抜き「大阪補選」の茶番

 先の大阪府知事、大阪市長のダブル選に続き、衆院大阪12区の補欠選挙でも維新の会の優位が伝えられています。自民党は、5月20日に安倍首相が駆けつけて挽回する、というような話をしていますが、どうにも胡散臭い。さらにここへきて、連立を組んでいる公明党の山口代表の応援演説見送りが決まました。その理由が統一地方選の応援で忙しいとのこと。自民党内から「総理が来る国政選挙より地方のほうが大事なのか」との声まで上がっているそうです。
 そもそも安倍さんが応援に駆け付けるという大阪の補選、どこまで本気なのでしょうか。かつて橋下徹さんが維新を率いていた頃にも似たような構図の選挙があり、安倍さんが自民候補を応援しましたが、まったく効果がありませんでした。今度も形ばかりの茶番に思えて仕方ありません。

自民惨敗かダブル選か「安倍政権」の選択

 いま一つ盛り上がらない統一地方選ですが、その裏で、官邸は来る参議院選に向けて危機感を募らせているそうです。与党にとって今度の参議院選挙は12年に1度の鬼門といわれます。参院選挙では野党の統一候補調整が進み、とくに東北はかなり強力なのだとか。共産党も野党協調に向け、党名を「女性の党」などに変えるのではないか、と囁かれているほど。いずれにせよ自民は予想以上に苦しいみたいです。
 で、安倍政権の打つ手がダブル選挙。ダブル選なら、政権選択選挙となり、野党には任せられないという国民の意識が働くからなのだそうです。閣僚や副大臣の失態が続き、衆院の補選に大苦戦しても、内閣支持率はむしろ上がり基調。これは政治ショーと化した改元効果のおかげばかりではなく、安倍政権が倒れたら、どこが政権を担うか、という問題が根底にあるからでなのだといわれます。それほど野党が頼りない。
 ダブル選挙の決断は5月20日がタイムリミットとか。それでいいとは思いませんが……。

なりものヤフー・井上雅博伝⑥「母の思い」

 本日発売の週刊現代「なりものヤフー・井上雅博伝」の6回目は、先週に続き井上さんの生い立ち編です。

 井上雅博の実母和子は、かつて一家が暮らした東京都営の祖師谷団地を離れ、都内の住宅街でひとり暮らしている。そこを訪ねた。
「あの子はごく普通に育ったので、とくに話すことなんてありません。試験前に朝まで勉強していることもよくありましたから、勉強は得意だったかもしれません。でも決して天才だなんて思いません。団地で遊ぶ普通の子です」
 そう言葉少なく、静かに語った。ビジネス界でこれ以上ない成功をおさめた息子について、謙遜しているというより、むしろ本心からそう思っているように感じた。
「あの頃の祖師谷団地はとても人気でしてね。入居希望者の競争倍率が高いものですから、なるべく抽選に当たりやすいよう、狭い部屋を選びました。雅博がお腹にいたとき入居が決まったんです。住み始めると、とても便利なので、家を建てようなんて考えもしませんでした。団地内で三回引っ越しをして、少しずつ大きな部屋に移りました。最後は、以前に山田洋次監督がお住まいになられていた部屋でした」(以下略)

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)など。最新刊は「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)。

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