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2019-02

厚労省「不正統計」官邸4人組の役割

 言うまでもなく4人とは、麻生太郎財務大臣、菅義偉官房長官、それに加藤勝信厚労大臣、財務省の中江元哉前首相秘書官。麻生さんさんと中江さんは2015年からこの問題にかかわっています。
 麻生、中江の財務省コンビは、アベノミクスでなかなか上がらない毎月勤労統計、つまり賃金データについて厚労省に「何とかしろ」といわんばかり。中江秘書官の「問題意識」発言に続いて10月に経済財政諮問会議で一席ぶった麻生さんにひと言が効いたのでしょう。
「毎月勤労統計については、企業サンプルの入替え時には変動がある」「具体的な改善方策を早急に検討して頂きたい」
 中江さんという財務官僚の分析に加え、麻生さんのひと言から厚労省の「問題意識」が募っていった。
 そしてそこから18年1月の「サンプル企業の入れ替え」「データのかさ上げ」となります。責任者は加藤厚労相、それに官邸におけるコントロールタワーとしての役割が菅官房長官という構図。
 安倍政権では、側近の実力政治家や官邸官僚が画策する数字のトリックが多すぎます。畢竟、次々とボロを出すのも政権の特徴です。
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地面師「LOFT+1」「ガイヤの夜明け」

 さる11日夜、大阪ミナミのLOFTで地面師をテーマにしたトークイベントに出演しました。LOFTのイベントはずいぶん前にヤメ検弁護士の田中森一さんたちと歌舞伎町でやって以来で、かなり久方ぶりでした。たくさんいらしていただき、ありがとうございます。大阪のLOFTでは、作家やジャーナリストから吉本芸人や地下アイドルにいたまで幅広く出演し、盛り上がっているようですが、お客様は事件好きの方も数多く、客席からの質問も鋭い。とても楽しく過ごさせていただきました。
 なお来る19日には、テレビ東京「ガイヤの夜明け」で地面師と地上げの特集を放送する予定で、小生も出ますので、ご笑覧いただけると嬉しいです。

開院記念日に双葉病院院長の「告別式」

 さる2月10日と11日、青山葬儀所で双葉病院の鈴木市郎院長の通夜と告別式がありましたので、参列させていただきました。控室に流れていたビデオを見ていると、病院の歴史と鈴木院長の人柄が伝わってきて胸が詰まりました。この日のために娘さんが涙を流しながら作成されたとうかがいましたが、まるでプロがつくったような感動的なメモリーでした。
 奇しくも告別式のあった2月11日は、病院の開院記念日だとのこと。マスコミの取材は断ったそうですが、図らずもあの忌まわしい原発事故の犠牲になった患者さんを弔う意味もあったのだと思います。
 惜しい方を喪ったと改めて痛感します。
 どうか安らかにお眠りください。合掌

文藝春秋『ゴーン「絶体絶命」特捜部の逆襲』

 本日発売の文藝春秋3月号に日産自動車ゴーン事件を書きました。

東京地検特捜部にとって、日産自動車会長兼CEO(最高経営責任者)のカルロス・ゴーン(64)の摘発は、ある種のチャレンジといえた。事件は仏の国策企業ルノーを揺らし、十一月十九日の逮捕当日に大統領のエマニュエル・マクロンが異例の声明を出すほどの騒ぎになる。
「フランス政府はルノー、日産、三菱グループの安定を見守りたい」
 国際的なカリスマ経営者の大捕り物は、瞬く間に世界中の政府やメディアの関心を引いた。側近の日産代表取締役グレッグ・ケリー(54)とともにゴーンが逮捕・勾留されてから八十日あまり、この間、特捜部は経験したことのない数々の計算違いと対応を迫られる。
特捜部にとって最初の誤算は、年末の勾留延長却下だった。言うまでもなくゴーン逮捕に踏み切った最初の容疑が金融商品取引法違反だ。ゴーンは二〇一〇年度から一四年度の五年間で合計四十九億八千七百万円と日産の有価証券報告書に記載してきた役員報酬ついて、裏で五十億円も報酬の積み増しを会社に約束させてきたという。いわゆる有価証券報告書の虚偽記載である。
「こんな形式犯で世界的経営者を摘発するのは無理がある」とばかりに、海外メディアを中心に特捜部批判が巻き起こった。(以下略)

 特捜部を取り巻く状況の変化もあり、時代の変化を痛感させられました。

双葉病院院長の思い

 双葉病院の鈴木市郎院長の通夜と葬儀が、2月10日と11日におこなわれます。その前に、本日発売の週刊現代「ジャーナリストの目」で追悼記事を書きました。

双葉病院の院長は、どんなふうに日本人の記憶に残っているだろうか――。訃報に接したとき、ふと、そんな切ない疑問が頭を過ぎった。1月29日1時43分、その鈴木市郎院長が平成の終わりを見届けることなく、彼岸に旅立った。
 改めて繰り返すのも憚られるが、医療法人「博文会」双葉病院は福島県大熊町にあった。博文会グループは、いわき市の系列病院を含め600人の入院患者や入居者のいる県内屈指の医療・介護施設で、その中心が双葉病院だ。東京電力福島第一原子力発電所から4キロ半の原発直下に位置した。
2011年3月11日午後2時46分、震度6強の強烈な揺れが、病院の入院患者338人を襲った。院長室にいた鈴木は翌12日、町が用意したバスに209人の軽症患者を乗せ、避難させた。残り129人の重篤患者たちは、医療設備の整った運搬車両に乗せる必要があり、院長をはじめわずかなスタッフが病院に残り、自衛隊や警察の救助を待ったのである。
しかし、救援部隊は震災から3日以上も現れなかった。病院の周囲は文字通り、放射能に汚染された死の街と化し、患者とともに取り残された院長の鈴木はそこで孤軍奮闘する。
(以下略)

 偉大な方でした。合掌

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)など。最新刊は「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)。

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