2017-03

不発の「百条委員会」石原に軍配

 石原慎太郎さんの「ないない戦法」に打つすべなし。東京都の百条委員会についてマスコミは「解けぬ謎」と報じていますが、予想通りというか、何も前に進みませんでした。ぼけているように装っていながら、けっこう計算づく、議員たちも本気で追及しようとしていないし、どこに不正があるか、問題をとらえきれていないのか、はっきり言って、石原さんの楽勝だったといえるかもしれません。
 それもこれも、小池さんが「安心」の基準をはっきり打ち出さないから。というか、打ち出せないからなのでしょう。08年5月に基準値の4万3000倍というベンゼンが検出されて以降、石原さんが地下水汚染にまで踏み込んで、それを抑え込めたら「安心」としたのでしょう。が、ここへ来て、それが無理だと判明。「安心」できないのだから、小池さんは豊洲市場移転をあきらめるというべきなのに、そう言ってしまうと、それでいいのか、という反論が巻き起こる。なら築地はどうなんだ、豊洲は安全じゃいないのか、と。
 五輪問題でこけた小池さんとしては、悪玉の石原を成敗するという雰囲気のまま、なるべくグダグダ都議選まで問題を引きずりたいところでしょう。が、そううまくいかなくなってきたかも。
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森友学園「籠池理事長」証人喚問の焦点

 面白いのでまたまた森友学園問題でひと言。
 昭恵夫人から提供されたという安倍首相からの100万円の寄付について、本当かどうか、と首をひねる政治評論家の方々がけっこういます。今のところ、証拠は森友側の証言と郵便局の伝票くらいしか出てなく、籠池ファミリーの特異なキャラクターも手伝ってそういうのでしょう。が、仮にこれが虚偽なら単なる嘘つきという話で身の破滅ですから、そこまでやるでしょうか。逆に真実だと立証されれば、安倍首相の退陣となる。
 で、焦点はどこか、それはこの先、籠池サイドがどんな証拠を出してくるかでしょう。考えみますと、引っかかるのがメールです。今話題のそれではなく、ジャーナリストの菅野さんが図らずも寄付の相手についてメールで確認したとおっしゃっていた分。
 それともう一つが、100万円を入れていたという封筒。それが残っているという説があります。
 さらにおかしなのは領収書がないという点。これは双方認めています。ある大手私学の学校経営者に聞くと、100万円以上の寄付はめったになく、会計処理しようとすれば領収証の発行は必然、これだけの金額だと感謝状などを出すのが常識だそうです。仮に学園側が経理処理するなら、どこからの寄付か、それをはっきりさせなければならないし、寄付したほうは税金を控除される。
 それがないとなると、100万円は学校法人の寄付として正式に処理したものでないのではないか、という疑いが浮かびます。つまり籠池さんが懐にした裏金の可能性もあるわけです。ますます厄介になってきました。

火のついた森友学園と稲田防衛大臣との怪しい関係

 今週号の週刊現代「ジャーナリストの目」で森友学園を取り上げました。

 方法はさておき、財務省が国民の財産である国有地の扱いについて、ケチケチするのは理解できる。しかし、ここで最大の謎は、予算オーバーを懸念した近畿財務局が、なぜ8億円もの値引きに応じたのか、である。
 巷では「籠池理事長からこのままでは4月1日の開校までに間に合わない」と突っ込まれ、土地を叩き売ったかのように伝えられる。だが、財務官僚はそんなに甘くはない。
「いま一度、土地の評価、鑑定をやり直す必要があるから開校を延期してください」
とそのくらいのことは平気で指示する。また、国の財残を預かる役人として、そうしなければならない。(一部抜粋)

 この話は財務省がなぜ土地を叩き売ったのか、という疑問ですが、連日、新しい問題が浮かぶので大変です。前に稲田さんのことは本ブログでも書きましたけど、何となく火が付いた感があります。当時の稲田さんは自民党政調会長、財務省にも結構顔が利いていました。

南スーダン撤退「絶妙」のタイミング

 「『森友隠し』ではないかとの疑念を感じざるを得ない」と語った民進党の山井和則国対委員長でなくとも、そう感じた向きは少なくないでしょう。加えて、折しも東日本大震災から6年となる前日で、新聞やテレビの報じるスペースがない、それを見越した発表だというのが、マスコミのみならず自民党関係者のもっぱらの意見のようです。
 政府が南スーダンのPKO派遣部隊撤退を発表したタイミングがあまりにも唐突。政府筋の話として、撤退は当地のインフラ整備の目途がついたので昨年9月ごろからすでに検討されていたとしていますが、となれば、それは駆けつけ警護議論の真っ只中ということになります。とうぜん、撤退の議題も俎上にあがってしかるべき話です。
 なのに、今になって撤退という話が飛び出すのはなぜか。さすがにこれ以上派遣し続けると危ない、と感じているからでもあるでhそうけど、そこへ森友学園問題の発覚。隠さなければならない理由は他にもまだまだありそうですが。

地方経済「二重構造」の不況

 久方ぶりに岡山の街にやってきました。懐かしというより、まず驚いたのが岡山駅前の変わりよう。地方の不況が叫ばれて久しいけど、駅前はずい分発展していて、人通りもかなり多い。人気のショッピングセンター「イオンモール」などは、下手すれば東京のデパートよりにぎわっている気がしました。
 ところが、そこからかつてにぎわっていた駅前商店街や表町に行くと、まさにシャッター通り。さらに田町や中央町といった夜のネオン街はもっとひどい。かつて一世を風靡したテナントビルのスナックやバーが軒並み休業。なかには5分の1くらいしか営業していないビルもあって、まるで幽霊ビルのような気味の悪さでした。アベノミクスの惨状をまざまざと見ぜつけられた気がしました。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)など。最新刊は「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)

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