2017-08

首相そっくり国家戦略特区民間議員の言い分

 昨日、国家戦略特区での獣医学部新設の決定に関わった諮問会議の民間議員たちが、前川喜平前文科省事務次官に反論する形で記者会見を開きました。メンバーは大阪大学の八田達夫名誉教授や竹中平蔵東洋大学教授をはじめ、特区に指定されている福岡市など6つの地方自治体の首長たちなので、さもありなんといえば、それまでですが。
 前川さんの「行政がゆがめられた」発言に対し、竹中さんなどは「ゆがめたのは文科省、われわれはそれをただした」「今回の決定プロセスに1点の曇りもない」とも言っていました。が、見ていると、安倍さんそっくり。というより彼らからの受け売りを、常日頃、安倍さんが使っているので当たり前かもしれませんが、何も根拠を示さず、「いっさいかかわっていない」「ご指摘はあたらない」といっているだけ。前川さんと比べどちらが説得力があるか、自明なのでは。
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トランプ思いやり予算知らないのに信頼できるとは

 安倍首相とトランプ次期大統領の会談後、安倍首相はトランプについて「信頼できると確信した」などとリップサービスしていますけど、例によって会談の中身は一切明かさず。これでは何の意味があったのか、と首をひねりたくなります。
 事情通によれば、トランプさん、米国の地元記者から「日本が駐日米軍に対しどのくらいの思いやり予算を払っているか、知っているか」と質問したところ、答えられず。どうやらそれすら知らないようだとなっているとか。かつて米軍駐留費の7割負担とされましたが、思いやり予算といっても具体的にはどのくらいという正確な数字は資産の違いによってまちまちだそうで、大雑把に言って5000億円程度といったところだそうです。いずれにせよ、それほど出している国は他になく、防衛省では丁寧に説得すれば問題ない、と考えているみたい。つまるところ、トランプさんをその程度だと甘く見ているということでしょう。

医者余りなのに医学部新設する特区

  先ごろ、大学設置・学校法人審議会が国家戦略特区に指定された千葉県成田市で、国際医療福祉大の医学部新設を認め、松野博一文部科学大臣に答申したと報じられていました。お得意の国家戦略特区による先端医療のための特区申請ということのようですが、医師のあいだからは「間もなく医師が余る時代になるのに、なぜ新たな医学部を設置するのか」という疑問の声があがっています。
 医学部の新設には1000億円程度の資金がかかるとされていますが、特区構想の一環なので、国や成田市の助成がかなり期待できるとのこと。この国際医療福祉大は最近、急激に伸びてきた学校法人で、それだけにいわく付きでもあるらしい。今度の特区による医学部もけっこう奥が深い話のようです。

いよいよ動き出す外国人メード

 本日付日経新聞によれば、11月から懸案の外国人家事代行サービスが始まるそうです。手始めは国家戦略特区に指定されている神奈川県。ダスキン、パソナ、保育大手のポピンズの3社が、フィリピンから派遣労働者を受け入れるといいます。
<パソナは25~30人、ポピンズは10人程度の採用を予定している。日本語でのコミュニケーションなどの研修を済ませたうえで、11月にもサービスを始める>(同紙)
 派遣する会社には、外国人メードに日本人の家政婦と遜色ない給料を払うようにすさせるといいます。この先、大阪府が第二弾として追随するようです。あたかも待機児童の解消につながるかのようにいいますが、そこまでする必要があるのでしょうか。なにより本当に外国人家政婦に日本と同じように、ひと月12万円~18万円を支払うような家庭には待機児童問題は存在しないでしょう。
 政府の本当の狙いはが外国人メードではなく、医療・介護分野の外国人労働者の派遣。その根本には安い賃金で働かせるという姿勢があるのは言うまでもないでしょう。

楽天LCC参入「パイロット規制緩和狙い」

 楽天がマレーシアのエアーアジアと組んで格安航空(LCC)を飛ばすことを決めました。かねて中部セントレア空港を拠点にするという情報があり、楽天は否定していたのですが、改めてそれを認めた形です。LCC参入の狙いは言うまでもなく日本国内で数少ない成長産業だという点でしょう。で、問題はパイロット不足をどう補うか。
 楽天といえば、薬のネット販売解禁を訴え続けてきた〝規制緩和原理主義〟。目下、国交省にもパイロットの年齢引き上げをはじめ、免許取得の規制を緩めよる動きが出てきますが、それを後押しし、航空業界に乗り出そうというのが三木谷さんの思惑ではないでしょうか。ただし、航空業界には、安全性という絶対に守るべき〝岩盤〟があることをお忘れなく。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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