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2019-12

政府の都合で変わる「反社」「首相夫人」の定義

 第一次安倍政権当時の2007年に策定した「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」により、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団・個人」と明記した反社の定義が、桜を見る会問題では、閣議で定義づけできないといっています。ならモリカケ問題で「私人」だと閣議決定したアッキー夫人の定義は、公の行事に関する推薦があったのだから、「公人」と書き換えたほうがいいのではないでしょうか。
 あまりのご都合主義という以外に言葉が見当たりませんが、NHKでは新会長に四季の会のメンバーを送り込んでいますので、それもまた気になるところ。もう一つ、先の国会会期末に首相は自らの手で憲法改正、と言い出しました。岸田さんにやらせるという既定路線の変更は4選を意味するのでしょうか。それとも目くらましなのでしょうか。
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「桜を見る会」政府の言い訳が変遷する理由

 桜を見る会を巡り、出席者名簿のバックアップデータが最大8週間も保存されていたことが明るみに出て、官房長官をはじめ政府が醜態をさらしています。この間、野党からの名簿提出要請もあり、なぜ公開できなかったのか、と問われると、バックアップデータは行政文書ではないから、と……。なら何のためのバックアップなのか、ここまで来るともはやジョークにもなりませんが、気になることがもう一つあります。
 いずれにせよ役人がバックアップデータの存在を認めたのはたしかでしょう。内閣府はなぜ今になってバックアップデータの存在を認めたのでしょうか。これまで、首相官邸の出入記録さえ存在しないと言い張ってきた政権だけに、そこがやや疑問です。よく解釈すれば、それは公僕としての矜持が残っているからかもしれません。実際、政権にものを言いはじめた官僚もいます。あまりの強引な政権の言い逃れに、さすがに辛抱たまらん、と。

案の定の追加予算「ポイント還元」の税金の垂れ流し

 消費増税に伴う2~5%のキャッシュレス決済ポイント還元で、政府が大幅な追加補正を組むそうです。考案した経済産業省によると、10月1日~11月4日の1日平均還元額が12億円あまり。これらは補助金で賄われるため、早くも予算が足りなくなってしまったわけです。
 もともと財務省が見込んでいた予算は2800億円、それに1500億円を積み増しして4300億円、さらに来年4月から6月までに2500億円から3000億円が必要になりそうだといい、しめて7000億円前後もかかるといいます。言うまでもなくこれらは補助金という名の血税で賄われています。
 なぜこんなに増えてしまったのか、見込み違いというほかありませんが、それもこれも店に補助金を出してポイント還元しているから。当初想定していた還元のための登録50万店が12月1日時点で86万店と急増、慌てて補正予算を組んでいるわけです。おまけに来年6月までの期間中、政府はこの先130万店まで増えるとしています。前に本欄で書いた通り、ポイント還元店舗として登録申請すればいくらでも補助金が出る仕組みですから、業者間で商品を売買し、補助金でぼろ儲けするパターンもありうる。税金を垂れ流す前に、まずそこを調べてほしいものです。

桜を見る会「突如中止」と「菅」「橋下」の謀

 第二次安倍政権の特徴の一つでもありますが、先行き具合が悪くなりそうな事態になると、すっぱりと切り捨ててあとは頬っかむり。ただ、そう単純でもないように思えます。
 吉田茂首相以来、ずっと続いていた桜を見る会が来年中止となりました。
 この中止の背景には権力者それぞれの思惑が渦巻いているように感じます。まずは中止の記者会見をした菅官房長官。珍しく問題ありと認めていますが、このところ安倍さんとの確執が囁かれ、自ら推薦した閣僚の不祥事が出て来て求心力を失いつつあるだけに、腹にいちもつあるような。かたや安倍さんが先手を打ったとも。安倍さんには、ここへ来て菅さんを抑え込み、岸田さんを後継指名して五輪後の勇退、2年後の再登板まで視野に入れているなんて話まで出ています。
 また橋下徹元大阪市長のフジテレビ出演にも含みがありそうで、そのあとすぐに桜の会の中止発表。安倍さんと連携しているのか、菅さんとの話し合いか、と勘繰ってしまいます。ひょっとすると、来年7月、橋下さんの都知事選出馬を見据えた動きなのかも……。

反社悪用の危険性も「欠陥だらけ」軽減税・ポイント還元策

 消費税10%施行に伴うポイント還元策の考案者は経産官僚で、菊池桃子の結婚相手である新原浩朗さん。さすがに新郎の還暦結婚にはビックリしましたが、それより政府内で悪評なのが消費税の2~5%のポイント還元です。
「これほど欠陥の多い政策は見たことがない」とある政府幹部がこぼしていました。たとえばポイント還元に対する政府の補助金もその一つ。政府が最終の消費者にポイント還元分の助成をする。そこは理解できなくはありません。が、問題は小売業者や卸業者まで面倒を見る仕組みになっていることでしょう。
 仮に、消費者に売る前の中間業者が5社あれば、それぞれの段階で2ないし5%分の補助金をもらえます。たとえば元値が100万円分の品物をA社に売れば2万円、さらにAからB社に104万400円で売ると、2万400円を政府から還元されます。つまりペーパー会社を次々と設立し、取引を延々と繰り返せば、補助金制度で、濡れ手で粟の大儲けができる。まさに反社が目をつけそうな制度になっています。
 今のことろそれを防ぐ手立てもなく、見切り発車でポイント還元をスタート。早くも補助金が底をつきそうな雲行きになっています。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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