2017-08

山口組初代大石組長の訃報

 本日発売の週刊ポストに、山口組直系二次団体の大石組の大石誉夫組長の死について書きました。

「新幹線で二代目の井上(茂樹)さんが東京に向かっているところみたいです。大石さんが亡くなったのは、間違いないでしょう」
 入盆前の8月9日、斯界に訃報が駆け巡った。その前日、山口組初代大石組組長の大石誉夫が、神奈川県相模原市の特別養護老人施設で急逝した。死因は誤嚥性肺炎だった。
 1933(昭和8)年2月20日、愛媛県新居浜市生まれ。実兄宮次郎のあとを追うように山口組入りした大石は、神戸港の冲中士を束ねる小さな組に過ぎなかった山口組を日本最大の暴力団組織にした中興の祖、三代目組長の田岡一雄に引き立てられた。岡山で大石組の看板を掲げて直参と呼ばれる直系二次団体に昇格。四代目の竹中正久体制で舎弟、五代目の渡辺芳則のときには舎弟頭補佐に就任し、執行部入りした。

 大石さんはとりわけ高倉健さんと入魂で、今月29日発売の「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)にも詳細を描いています。ご冥福をお祈りします。
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認可保留「加計学園」獣医学部新設に適当か

 今日発売の文藝春秋9月号に「加計に獣医師養成の甲斐性はない」と題した記事を寄稿しています。

〈平成30(2018)年度獣医学部新設(国家戦略特別区域指定・愛媛県今治市)の構想に係わる「事業所アンケート調査」実施のお願い〉
 そう題されたアンケート用紙が関係各所に郵送されてきたのは、今年二月初旬のことだ。
〈岡山理科大学は、この度、内閣府による今治市への大学獣医学部の新設のための運営主体の公募に応募し、同市が掲げる①「世界に冠たる先端ライフサイエンス研究」を行う国際教育拠点、②家畜・食料等を通じた感染症に関する「危機管理(水際対策)人材」の育成拠点となる大学獣医学部の設置を担当することとなりました。ついては、平成30(2018)4月に新しい獣医学部を開設すべく、その準備の一環として、各企業・機関・団体等の人事・採用ご担当のかたに、「事業所アンケート調査」へのご協力をお願いする次第です〉(原文ママ)
 アンケートの送付先は、動物病院やペットクリニックをはじめ、動物園や水族館、医科学研究施設、医薬品や食品メーカー、農水省や厚労省といった官公庁、自治体にいたるまで幅広い。内閣府と文科省が一月四日、一校に限って認めた獣医学部新設の告示を受け、加計学園が急きょ実施したアンケート調査である。(以下略)

 折しも、8月末に予定される文科省の大学設置認可が保留される見込みになったと報じられましたが、そこにも触れています。問題はこの先、どう動くか、疑惑の特区における学部新設なのだから、特別に見直してもいいように思いますが。

「加計ありき」の考察

 今週の週刊現代「ジャーナリストの目」は次のような記事です。

〈加計学園問題「1校限定」どこへ〉
 加計学園の獣医学部新設が取り沙汰される四国の今治市を取材している最中、7月17日朝刊の愛媛新聞に掲載された記事を読んだ。2度目の国会閉会中集中審査で、安倍晋三首相がどう説明するか――。マスコミはことさらそこをクローズアップする。なかでも「加計ありきだったかどうか」「首相官邸の圧力、関与があったかどうか」、メディアはその解明を叫ぶ。
が、当の地元を取材してみると、どうも問題意識に温度差を感じる。愛媛新聞にあるのと同じく、今治市で国家戦略特区に携わってきた関係者は、「なぜ今になって政府の方針が変わったのか」と首を傾げるのである。(中略)
今治市の元幹部はこう本音を吐露した。
「今頃になって加計ありきかどうか、なんて騒いでいるが、それは当たり前。我々は、安倍総理が後ろ盾になって加計学園の獣医学部新設を応援してきたからこそ、ここまで来れたと認識しています。友人がいいことをやっているので、特別に規制を緩めたといえば済む話。それを、今になって他の大学にも獣医学部をつくるなんて言い出している。仮に京都にできれば、こっちには学生が来なくなるのでは」
 とどのつまり、今治市は依怙贔屓されるからこそ、獣医学部開設にうま味があると考えてきたのだという。

 もう少し議論を深めてもらいたいものです。

加計学園下村元文科大臣ルートの全貌

 本日発売の「文藝春秋」8月号に下村博文元文科大臣の政治献金問題を寄稿しました。

 あまりに手前勝手な記者会見だった。六月二十九日、当日に発売された週刊文春の記事「下村博文元文科相『加計学園から闇献金200万円』」に対し、下村博文がとつぜん反論会見を開いた。そこで下村は当該の記事だけでなく、本誌前号の「加計が食い込んだ下村元文科相夫妻」についても一方的に事実無根だと主張。おまけに、あたかも情報源が特定の元秘書であると決めつけて個人攻撃を繰り返した挙句、質問もそこそこに三十分で切りあげ、立ち去ってしまった。
〈博友会パーティ入金状況〉
 私がそう題されたカラーコピーの一覧を関係者から見せられたのは、その前号の記事を書く少し前のことだ。その政治資金パーティ収入は、会見で力説したような真っ当な政治献金かどうか。甚だ疑問なので改めて詳しく分析し、検証する。(以下略)

 本日、国会閉会中の集中審議が衆参両院の内閣府・文部科学委員会で開かれますが、こちらもお忘れなく。

回答が変遷「加計学園」の下村「裏献金」

 下村博文元文科大臣が今になって記者会見を開くなどと言っていますけど、すでにこの200万円以上の献金は、3週間前に発売された文藝春秋「加計が食い込んだ下村元文科相夫妻」に書いています。このとき下村事務所は「政治資金収支報告書で適正に処理している」との回答、書いていないので質問したのに意味不明なので再質問すると⋯⋯。
 理解不能の対応については、追って本ブログでも記しますが、今日はいったいどんな会見を開くのでしょう。街頭演説に押し掛けたぶら下がり記者たちには「記事を読んでいないのでコメントできない」とも言っていますけど、それも妙な話。いずれにせよ会見が楽しみです。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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