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2020-07

河井秘書起訴「揺れる検察」

広島地検が24日、河井案里参議院議員の公設秘書である立道浩容疑者(54)ら2人を公職選挙法違反(買収)罪で起訴しました。予定通りの起訴で、検察として秘書の禁固刑以上による連座制で議員辞職までは捜査の最低条件、夫君の河井克行前法相の起訴までいければ胸を張れるのではないでしょうか。
 その最低条件の連座制適用は広島地検ではなく広島高検が広島高裁に行政訴訟を起こす段取りになります。その高検人事でひと悶着ありました。
 昨日の閣議で小川新二さんから中原亮一さんへの交代が決まりました。中原さんは元東京地検特捜部長で、結果的に順当人事といえそうです。が、通常3週間前に関係者にあるはずの内示がなく、検察内部から人事の行方を不安視する声が上がっていました。小川さんの63歳の誕生日が3月27日なので、ひょっとすると定年延長を閣議決定するのではないか、黒川さんの定年延長は例外ではないとアピールするために、と囁かれていました。そうはならなかったわけですが、小川さんが断ったのか、検事総長の意向か、それとも別の思惑が働いたのか、そのあたりこれから徐々にわかってくるかもしれません。
 やはり検察内部は大きく揺れている気がします。

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大阪1人「コロナ感染者」の怪

 北海道が30人も感染しているのになぜ大阪が1人しか新型コロナウイルスの患者がいないのでしょうか。北海道の寒さを差し引くとしてもあまりに差があります。つまるところそれはしっかり検査しているかどうか、という問題であり、どうも政府は国民が病院で検査をしないよう仕向けている気がします。
 クルーズ船の感染者がいない韓国でこれほど患者が急増したのは検査の結果という以外にありません。月間80万人もの中国人旅行者を受け入れている日本の感染者がすでに1万人を超えているはずだという専門家もいますが、政府はできる限りその発覚を遅らそうとしているのでしょう。一挙に感染者が増えると、病院でパニックが起きる。暖かくなるまで待てば、パンデミックを防げるという算段なのかもしれません。つまるところ情報操作。
 ただし、それはこの新型肺炎の致死率がふつうの風邪並みに低いというのが前提の綱渡り。武漢と日本で医療体制がそこま違うとは思えませんから。

JAL破たんの引き金「SARS」と新型コロナウイルス

 2003年に大流行したSARSは、日本エアシステムと投合したばかりの日本航空を直撃し、2010年の会社更生法の適用申請に進んでいきました。世紀の大合併と報じられたJAL・JASの統合により世界最大の航空会社が誕生し、全日空の危機が囁かれたのも束の間、JALは航空トラブルに見舞われ、そこにSARSの大流行が追い打ちをかけた格好でした。
 あのときJALは政府投資銀行の緊急融資によりなんとかしのいできたように見えましたけど、親方日の丸の経営体質は相変わらず。7年後に破たんしてしまいました。JALは今年破たんから10年を迎え、好業績を維持しているものの、それは公的資金に救われてきたから。
 中国発の新型コロナウイルスは、大企業を吹っ飛ばすほどのインパクトがあります。

東京地検「IRカジノ利権捜査」の考察

 特捜部が秋元司前内閣府副大臣を再逮捕し、前の分と併せて収賄額が700万円を超えました。予定どおりネタを小出しにしながら、汚職の金額を積み上げていっています。贈収賄での立件という意味では、これも一定の評価があっていいと思います。
 やはり気になるのは次のターゲット。下地さんを除けば、トンネル会社となった観光会社も在宅起訴されているので、政治資金規正法違反に問うことも十分できると思いますが、5人の議員には職務権限がなく、それぞれ100万円の裏献金。そこをどう判断するでしょうか。在宅起訴でもいいから、立件すれば裁判の過程でいろいろ出て来てわかりやすくなるのですが。
 カジノの件は加計学園問題における下村さんの政治資金規正法違反と違って安倍首相を直撃する案件というより、菅官房長官ならびに二階自民党幹事長への打撃。したがって検察としてもやれないことはないでしょう。もう一人国会議員を立件するとなれば、おもしろくなるのですが、最悪なのは検察がカジノ利権捜査を取引材料にして適当なところで幕を引くケースでしょうか。

日産ゴーン「海外逃亡」見当違いの議論

 カルロス・ゴーンの海外逃亡に対してさすがに批判が高まっている半面、相変わらず日本の司法批判やクーデター説をことさらに大袈裟にとらえる声が耳にさわります。逃亡と捜査問題では、論点が異なるのは言うまでもありません。にもかかわらず、だからゴーンは逃げたというのですから。
 海外ではこうなっているとか、日本は遅れているとか、とかく日本人がグローバルという言葉に弱いのは今に始まったことではありませんが、では現状の捜査が本当に外国に劣っているのでしょうか。むしろ欧米に比べると捜査の精密性は高い。人質司法といいますが、勾留するのはそれなりの理由があり、どんな人でも保釈して自由にすればいいというものではないでしょう。
 なによりクーデターだから冤罪だといわんばかりの論調には驚かされます。事件や不祥事の情報が権力闘争からこぼれ出てくるのは世の常であり、要するにそこを見極めてどう捜査するか。子供でも分かる話なのに、実態を無視して日産の企業としてのあり方と犯罪問題をすり替えてしまっています。意識してそうしているかもしれませんけれど、日本の識者という方々はどうかしているのではないでしょうか。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)など。最新刊は「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)。

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