2018-02

論点が変「春日野部屋」暴行事件「隠ぺい」の罪

 相変わらず相撲界の話題がメディアを賑わせています。個人的に貴乃花、八角どちらの親方贔屓でもありませんが、新たに問題になっている春日野部屋の暴行事件では、マスコミの取り上げ方が妙なので一言だけ。
 今回は、暴行事件を相撲協会が公表せず、隠ぺいしたという点を問題にしています。刑事事件なのに公表しなかった協会はたしかに問題ありでしょう。が、問題は誰がどう隠ぺいしたか。マスコミの報じ方は、貴乃花さんはそういう隠ぺい体質を知っていたからこそ、今度の日馬富士暴行事件で協会に報告しなかったかのような論調を繰り返します。
 が、トップの北の湖親方の責任は免れないのは当然としても、その下でナンバー2の危機管理部長だった貴乃花親方はどうなるのでしょうか。暴行事件を知っていたとすれば、隠ぺいに加担したことになりますが、知らなかったとすれば、北の湖さんが一人で隠ぺいしたのでしょうか。いずれにせよ、そのあたりが今度の問題の本質では。
 被害者の元力士はここへきて、春日野親方と元の兄弟子に3千万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴しているらしいけど、裁判の中でそのあたりが出てくるかも。
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理由を明かさない地検「下村博文不起訴」

 東京地検に告発されていた加計学園による下村博文後援会への裏献金疑惑について、地検特捜部は22日、不起訴の判断をしたと読売新聞が報じています。
 12月に入り、地検特捜部は関係者から事情聴取をしてきた模様。実は下村さんが文科大臣時代に加計と同じように献金していたある後援者も呼び出しがあったとかで、「呼ばれたけど、体調不良を理由に断っている。下村事務所のK元秘書は事情を聴かれているけど、嘘ばかりついているようだ」との連絡がありましたので、地検は年内に不起訴で処理するつもりだろうとは予想していました。が、その理由についてはいっさい明らかにしていません。
 で、推察するに、理由の一つは200万円という金額があるのかな、とも思います。ただ仮に、献金額が少額だからという理由で不起訴というのでは、世論の批判を浴びる危険性があるので、それは言えないでしょう。そしてなにより、地検はかつて同じく博友会の裏献金疑惑を捜査していて不起訴にしているので、改めてそれを起訴しなおした場合、責任問題に発展する恐れもある。したがって最初から、やる気がなかったようにも感じます。
 しかし、問題が問題だけに不起訴の理由も明かさず、このまま臭いものに蓋でいいのでしょうか。

高まる「新生」特捜部「権力」への切込み

 レイジーコンピューティングや大林組の捜査で、久方ぶりに東京地検特捜部に注目が集まっています。スパコン会社は安倍政権の御用記者と言われるジャーナリストとの関係、大林組の捜査については、9兆円のJR東海リニア工事がターゲットだけに、どこまで権力中枢に迫れるか、と期待されいます。
 今夏、就任した新任の特捜部長、森本宏さんは法曹界でも評判が高く、そろそろ特捜部が復活してもいいという声も聞こえてきます。福島県知事の汚職事件では実弟のほかあの水谷功も取り調べたような記憶があります。けっこうイケイケの人のようなので、やる気を出していると思います。

手を出したのは日馬富士だけなのか?

 日馬富士の暴行問題は当人の引退で幕引きとはいきそうにありません。ここへ来て、実は日馬富士のほかにももう一人、貴の岩に手をあげた同席者がいるのではないか、という声が上がっています。仮に事実だとなれば、その人物も書類送検、引退ということになりますが、それは伏せられたままだというのです。
 貴乃花親方がここまで強気で強硬なのは、それを知っているからという解説付きですが、一方で協会はそこに疑義を挟んでいないとも。なぜ、そんな話になるかといえば、モンゴル力士の間で内々に話がつけられていたからとも囁かれています。
 目下、貴乃花VS白鵬という妙な展開になりつつあるのもそのせいかな?

日馬富士の「暴力」は絶対ダメというが、ねつ造ならどう?

 予想外というより、案の定といった展開かもしれません。日馬富士の「暴力事件」、実はビール瓶殴打も馬乗りも骨折もないという結果になるのではないでしょうか。それでも暴力は絶対ダメ、とコメンテーターは口をそろえます。日馬富士が暴力を警察に認めた、という話があるのでそういうのかもしれません。コメンテーターの中には、かつての貴乃花の「顧問弁護士」もいましたけど、やはりここは一度、振り出しに戻って考えるべきではないでしょうか。
 暴力とはいったい何なのか、程度の問題もあるでしょう。こう書くと非難を浴びそうですが、仮にビール瓶や骨折の話がなければ、ここまでの騒動になっていたかどうか。罰金程度の話でも表ざたになればこうなるのかもしれませんけど、まさか引退勧告という話でもないような。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)など。最新刊は「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)

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