2018-07

朝日放送「おはようパーソナリティ道上洋三です」で文科省汚職

 先ほど、大阪の朝日放送ラジオ「おはようパーソナリティ道上洋三です」で、文科省の佐野太前科学技術・学術政策局長の裏口入学汚職について話をしました。東京地検特捜部が裏口入学という古典的な口利き事件を手掛けるのはやや違和感がありますが、やはり私立大学の事業選定という点で、構造的な問題が潜んでいます。文科省は事業選定にあたり、採点を公表せず、合格、不合格の線引きをあいまいにしたまま。そこに恣意的な思惑が絡む余地があるのでしょう。
 西日本の豪雨災害ですっかり報道が減っていますが、学校経営が曲がり角に立たされている私立大学の利権構造についてはこ、の先もまだまだ問題が出てきそうな気がします。昨日お会いした政府関係者も、日大問題はもっとメディアが突っ込むべきだと言っていましたので。
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加計学園問題と似ている東京医大「文科省汚職」の構図

「私立大学研究ブランディング事業」で補助金3500万円を受けるため、東京医大の理事長が文科省科学技術・学術政策局の佐野太前局長に頼んだ事件。大表向き、学を選別するのは有識者の「事業委員会審査部会」にあったということになっています。この審査部会は大学関係者で構成される第三者機関であり、その採点により補助金を受けられる大学を選ぶという建前。
 が、本当に第三者の審査部会が公平に機能していれば、汚職などはありえないはず。そこに文科省局長の意思や大学側からの請託があったという構図であり、事実上、大学選びは文科省の判断で決まっていたわけです。
 これを加計学園問題にたとえたら、この審査部会はさしずめ国家戦略特区諮問会議、あるいは獣医医学部の新設を決めた大学設置審ともいえます。加計学園の場合は、文科省というより、その上の政治の意思が働いたわけでしょうけど、ことの基本構造は変わらないのでは。

財務省「背任」「公文書変造」捜査不作為の罪

 大阪地検が佐川元理財局長をはじめとした財務省の公文書変造、背任容疑の告発を不起訴にする決定をした、と新聞各紙が報じています。すでに毎日が報じていて流れができていたようですが、さして問題視しないメディアの姿勢はどうでしょうか。
 そもそも不起訴になれば、検察はその理由の詳細を説明しません。起訴猶予や嫌疑不十分で、仮に疑いがあってもお咎めなしなのだから、世間に悪い印象を与えてはいけない、という人権上の理屈から、そうなっているようです。が、その実、疑惑はそこで闇に葬られてしまうことになります。
 だからこそ、権力の横暴を許さないことを旨とする特捜部の捜査において、不作為の捜査はあってはなりませんし、その罪は重い。財務省の捜査が本当に適当だったのか、何らかの政治的な思惑が働いていないのか、そこをチェックする最後の砦がメディアだ、というのは、もはや幻想かもしれませんが……。

共通点は「指示」と「嘘」森加計と日大

 反則タックルと文書改ざん、秘書官の面談という違いこそあれ、大方の国民はトップからの「指示」と弁明の「嘘」を見抜いているのに、当事者たちはカエルの面――。自民党の石原伸晃さんが「納得感がない」と言い始めましたけど、その通り。自民党総裁選や政治的な意図はさておき、ようやく自民党内でもそんな意見が出始めました。
 もっとも日大の話がやけに盛り上がっているのに比べると、森友・加計問題は報道の分量がぐっと少ない気がします。報じ方の違いは、テレビや新聞、週刊誌にいたるまで似たり寄ったりで、むろん政権への気遣い、あるいはことの分かりやすさという点で違いが出ているのかもしれません。それにしても、もう少し何とかならないものでしょうか。
 政府と時代遅れの私大体育部のあり様が同じレベルというのも、悲劇といえば悲劇ですが。

日大「危機管理学部」新設にも黒い噂

 アメフト問題で揺れる日大といえば、かねて相撲部の田中英寿理事長による独裁が囁かれてきました。田中理事長には山口組や住吉会との関係が報じられてきましたが、アメフト部の内田監督がアメフト部をここまで自由にできたのも、田中理事長のおかげでしょう。
 その日大には危機管理学部という変わった学部があります。学部の生みの親が、田中理事長と親しい亀井静香さんだといわれ、キャンパス建設や警備を巡って黒い噂が飛び交っているようです。亀井さんといえば、帝京大学との関係が有名でしたけど日大にもけっこう食い込んでいるそうで、まだまだ枯れていないらしい。
 ちなみに危機管理学部の始まりは加計学園の千葉科学大学で、安倍首相のアイデアに加計さんが飛びついたのではなかったかと記憶しています。日大は加計の真似をしたのでしょうかね。
 
 

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が第2回大宅壮一メモリアル日本ノンフィクション大賞を受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)など。最新刊は「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)。

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