2008-01

ヤメ検⑥

明日発売(すでに並んでいる書店もあります)の月刊現代「ヤメ検」シリーズがはや6回目を迎えました。今回は再び関西検察。以下にさわりを紹介します。

大晦日から年明けにかけ、普段の喧騒が嘘のように静まり返る都心の盛り場は、松の内があけたとたん活気を取り戻す。今年は1月7日月曜日が仕事はじめの企業が多く、大阪のキタ新地は週明けから新年会の酔客で賑わっていた。比較的庶民的なミナミとは対照的に、銀座のような瀟洒な高級クラブやバーが軒を連ねる。大阪随一の繁華街だ。とりわけキタ新地では、スーツにネクタイをしめた身だしなみのしっかりとした紳士たちが集う。
高田ゆきえ(仮名)がオーナーとして開いた店は、そんなキタ新地の目抜き通りにある。ダイニングバーI、フランスワインバーE、かくれラウンジJJ――。どれも、高級店の並ぶキタ新地の雰囲気に溶け込んでいる。なかなか洒落た店ばかりである。
ダイニングバーIに入ると、深みのある濃い紅色のクロスが貼られた壁が目に飛び込んできた。落ち着いた雰囲気のダイニングバーだ。カウンターには、和服姿の女性と並んで座っている老紳士がいる。カップルは赤ワインの揺れるグラスを口に運び、注文したイタリア料理に舌を鳴らしていた。
ダイニングバーIで腹ごしらえをし、そこから女の子のいるラウンジJJに足を伸ばす。そんな馴染み客も少なくないという。東京ではあまり聞きなれないが、関西でラウンジといえば、高級クラブとカウンタースナックの中間的な社交場を指す。東京で言うところのミニクラブといったところだろうか。かくれラウンジJJは、その名のとおり、メインストリートから細い路地に入った袋小路にある。常連でなければなかなか入りづらい店だ。
ダイニングバーIからラウンジJJ、余力が残っていたらワインバーEへ、というのが、得意客のお決まりのコースだそうだ。大阪一の歓楽街に3軒もの店を構えるオーナーママは40代。もともとキタ新地でミニクラブを経営していたが、昨年9月になってこの三店舗に衣替えし、新装オープンした。
そんな高田ママの大事な客のひとりが、あの土肥孝治(74)だという。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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