2009-06

西松建設事件「スピード裁判」の迷走

 昨日の西松建設事件初公判が新聞各紙を賑わせています。例によって検察側の冒頭陳述に乗った「小沢一郎事務所の天の声」と民主党側の「検察批判」という両論併記をしています。記事のバランス上、ある意味それは仕方ないとは思いますが、一つ抜けている点があります。
 昨今の裁判員制度の流れを受けたものだとしても、公判手順がやたら早いという点です。これだけ世間を騒がせた事件なのに初公判で即日結審。7月14日には一審判決が下ります。検察側は西松からの要望で結審を急いだかのような言い訳をしていますが、どうも合点がいきません。社長逮捕から半年あまりという短期間の判決は、やはり異様なスピードでしょう。
 ただし、そのココロは、総選挙を控えた民主党・小沢イジメという短絡的なものでもないような気がします。新聞各紙は概ね、初公判で検察の説明責任を果たしたという論調です。検察側は初公判を世間への説明の場としたのでしょうけど、その一方で小沢さんの秘書の初公判を選挙後にずらすといいます。それなら西松事件の公判も、ずらすべきだったともいえます。どうも自民党と同じく、こちらも世の批判のせいで迷走しているようです。

«  | HOME |  »

プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライターです。08年、「ヤメ検――司法に巣くう生態系の研究」、09年の「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事が2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。主な著作に「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」(新潮文庫)、「ヤメ検―司法エリートが利欲に転ぶとき」(新潮社)、「許永中――日本の闇を背負い続けた男」(講談社)がある。日本の空港問題を検証した「血税空港――本日も遠く高く不便な空の便」(幻冬舎)に続き、9月、「同和と銀行――三菱東京UFJ牘れ役瓩旅い回顧録」(講談社)を発売。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ