2009-08

選挙前のドサクサ「JAL救済」の迷走

 8月20日に国交省がJAL救済のために有識者会議を開き、新聞各紙がそれを報じています。本来、8月末に提出する予定だった経営再建計画の見直し案。それが9月末にずれ込んでしまいました。いまやJALは再建の道筋が見えず、このままだと完全にアウトでしょう。
 で、今回の有識者会議で、国交省が日本郵政の航空貨物会社との合併(事実上の身売り)を持ち出したわけです。が、これもあまりうまい手とはいえません。国交省や銀行団が要求している「年金カット、路線のリストラ、貨物の身売り」という3点セットは、いずれも対処療法的な救済措置。難航している年金カットもしかり。それすらうまくいっていません。
 今回の有識者会議は、見かねた国交省がJALに助け船を出そうと、選挙前のドサクサににまぎれて先手を打ったわけでしょうが、いまや視界不良のJALは着陸する滑走路が見えない。ただただ、空の上で右往左往している感じです。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライターです。08年、「ヤメ検――司法に巣くう生態系の研究」、09年の「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事が2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。主な著作に「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」(新潮文庫)、「ヤメ検―司法エリートが利欲に転ぶとき」(新潮社)、「許永中――日本の闇を背負い続けた男」(講談社)がある。日本の空港問題を検証した「血税空港――本日も遠く高く不便な空の便」(幻冬舎)に続き、9月、「同和と銀行――三菱東京UFJ牘れ役瓩旅い回顧録」(講談社)を発売。

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