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2013-08

東電「電気代再値上げ」の裏事情

 昨日のグッモニでも触れた東京電力の電気代再値上げ問題についてアサヒ芸能「森功のニッポン裏経済新聞」の記事を紹介します。

 そんな東電の度重なる値上げ申請の裏には、大きく三つの思惑がある。言うまでもなく一つは燃料問題だ。原発が停止している中、火力発電燃料となるLNG(液化天然ガス)や石油のコスト負担が経営を圧迫している。
 ご存じの通り、電気代は総事業コストから弾きだす例の総括原価方式で決まるが、なかでも燃料費が最も大きい。入手した手元資料によれば、東電は人件費の6%に対し、燃料コストが42%。さらに燃料別電気代でみると、原発が毎時1kw(キロワット)当たり8・9円で、LNGが10・7円、石油が22・1円。石油火力だと、原発の2倍以上の値段として電気代に跳ね返ってくる計算になるのだ。
 これが、原発再稼働の見通しが立たない以上、電気代を値上げしてもらわないと経営が立ち行かない、という東電側の理屈につながっている。事実、震災後の赤字は毎年2000億円を超え、目を覆うばかりだ。
 おまけに東電にはこの10月、800億円に上る銀行融資の返済期限が迫っている。仮に銀行が借り換えを認めなければ、銀行取引停止、すなわち倒産する危険性が高い。それが二つ目の問題だ。
 そして三つ目は節電効果である。節電がなぜ東電にとってまずいのか、と誤解するかもしれない。が、節電されれば、その分電力会社の売上げが減る。東電は震災後、1年、2年と経っていくうち庶民の節電意識が薄れ、売上げがアップすると甘い見通しを立ててきた。東電は節電量見通しを、11年度の269億kwから12年度182億kw、13年度163億kw、14年度150億kwとしてきた。が、12年度は予想を50億kwも上回る232億kwの節電。電気を大切に、と呼びかけている当の会社が、そのせいで売上げダウンしているのだ。

 といっても元をただせば自業自得。そこを自戒していない東電はいつまでたっても信用できない。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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