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2013-12

JAL900億円国庫納入の裏事情

 公的資金を使ってJALを再建させた官民ファンドの地域経済活性化支援機構(旧企業再生支援機構)が、株式の再上場で得た株式売却益のうち、887億円を国庫に納付するそうです。機構の存続期限の2023年3月末の納付期限より前倒しして国庫に納めるだけですが、その程度では投じた税金の回収にはほど遠いといわざるをえません。
 JAL問題については、会社更生法の適用後、あまりに優遇されたJALの再建策を問題視する声も根強くあります。その理由の一つが公的資金問題。
 なぜかJALの公的資金投入は機構からの3500億円というのが定説になっています。で、株式の再上場により6600億円を回収できたので差引3000億円の儲けだ、とJAL側は胸を張っています。
 しかし、実は投入された公的資金はそれだけではありません。政投銀などの政府系金融機関の借金棒引き1490億円をはじめ、政府系金融機関の債務保証や出資、税の損失などを加えると、公的資金は8545億円。このおかげでJALは再上場後、史上最高益を上げているのですが、6600億円回収しても、ざっと2000億円近くの税金が戻ってきていないことになります。それいて、JALは今も法人税を免除されている。900億円程度を回収してもまだまだ足りないというのが、実情なのです。
 
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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