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2015-06

結局橋下徹とは何者だったのか

 本日発売の文藝春秋で、橋下徹大阪市長について緊急寄稿しました。以下冒頭。

「納税者のみなさんに申し訳ないけど、大変幸せな七年半だった」
 大阪都構想の住民投票に敗れた橋下徹は五月十七日、目尻を下げ笑顔を浮かべながらそう政界の引退を表明した。本人の習い通り、記者会見は概ね好感を持って受け入れられたといえる。それは、いかにも橋下徹らしい、幕引きだった。
 橋下は二〇〇八年一月、大阪府知事選挙で政界デビューして以来、日本で最も注目されてきた地方自治体の首長だ。府知事に就任するや、大阪府を倒産企業にたとえ、財政再建を目指した。自らの知事報酬をカットし、拍手喝采を浴びる。大阪府民は、新しいことやってくれる改革者の姿を橋下に重ね、期待した。
 当初の橋下は、大阪市長だった平松邦夫とタッグを組んで道州制を進めると謳った。バブル期、大阪市が千二百億円かけて大阪湾岸の埋め立て人工島「夢洲・咲洲地区」に建設したWTC(大阪ワールドトレードセンター)を府が買い取って庁舎にし、大阪を関西州の州都にすると大風呂敷を広げた。
 府庁舎の移転は、むろん府議会の猛反対に遭って頓挫するのだが、それでも橋下はあきらめない。無理やり府の部署の一部を引っ越させ、物議を醸した。まるで子供のような無鉄砲ぶりが大阪の住人に受け、ピーク時は七割を超える高支持率を誇った。

 この7年半を駆け足で振り返ってみました。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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