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2015-12

なぜトランプはウケるのか

 来る米大統領選に向け、共和党候補のトランプ氏の発言が世界中で問題になっています。たとえば「ロンドン時事」によれば、こうです。
<キャメロン英首相は16日の下院で、米大統領選の共和党指名争いで首位に立つドナルド・トランプ氏が、イスラム教徒の入国禁止を提唱したことについて「不和を生むものであり、愚かで間違っている。彼が英国に来れば、われわれは一致して彼に反対するだろう」と批判した>
 もっともトランプ氏、目下、指名争いを独走中で、支持率も4割を超えているとか。これほどの失言を繰り返しながら、なぜそんなに人気があるのか、といえば、一概に極右的な思想がウケているだけではないような気がします。もとはといえば、イスラム系の人々をはじめ米国が移民を受け入れてきたのは、低賃金労働の単純労働をさせようとしたからからでしょう。その結果、民族間対立や格差が生まれている。いくらキャメロン首相がきれいごとを言っても、これまで自分たちがやってきたことを顧みたら、トランプだけを批判できないのではないか、そこを見透かされているのでは。他の候補者の支持率があがらないのは、日本の野党の体たらくとダブってしまいます。
 まあ、他の候補者への批判票がトランプに流れているわけではないでしょうけれど……。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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