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2016-06

争点が成立しない参院選の危うさ

 参院選が公示され、選挙戦に突入しました。昨日の党首討論についていろいろ分析されていますが、とりわけBSフジに出演した片山杜秀 慶応義塾大学法学部教授と先﨑彰容日本大学危機管理学部教授のお二方のご意見には頷かされる部分が少なくありませんでした。今度の参院選は、野党が争点にしたい憲法改正・安保問題と自公が謳うアベノミクスの成果が争点といえば争点ですが、どちらの言い分も成り立つように有権者は感じていて、実はどちらがいいのか判断がつかず、争点として成立していないというのが実情なのでしょう。
 だからこそ大多数が無党派層で、まあ野党に任せるより自公のほうがいいか、という現状維持のために内閣支持率が保たれているという構図。番組では60年安保に続く所得倍増政策時代と今を比較していましたけど、少なくとも有権者の意識レベルがまったく違っているのでしょう。ただし、海外に目を向けると、難民が6000万人を超え、英国やイタリアでEU離脱派が台頭、資本主義経済そのものが危うくなっていて……、という状況。日本だけが暢気に構えているけど、これでいいわけはありません。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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