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2017-12

もともと仕組みが問題「国家戦略特区」

 加計学園問題のせいで「岩盤規制をぶち破る‘ドリル’」を標榜して設置された国家戦略特区諮問会議の機能が止まっているかのように新聞で報じられています。行政文書の扱いが悪かったから、まずはそこを修正するため現在の議題が進まなくなっている、と嘆いているわけです。
 しかし、根本的な問題はそこではない、という政府関係者と会いました。その方は、つまるところ諮問会議そのものの在り方の問題だ、という意見で、意気投合しました。
 第三者の有識者が意見を戦わせ、公平公正に判断するというのはあくまで建前で、国家戦略特区諮問会議も事実上、議事を官僚が進めて決めていく他の官庁の審議会と同じ。議事はほとんど形式的なもので、会議の議事録もそれに合わせて作成されてしまうので、仮にすべてを公開しても隠したいことは隠せます。しかし、国家戦略特区諮問会議には他にない問題があります。
 それは、議長が首相自身だということ。国家戦略特区諮問会議が他の審議会と異なる点で、首相の責任と判断で決まる仕組みになっているわけですから、いくら「私は知らなかった」といっても通用しません。誰でもわかりそうなそんな単純な話なのに、首相本人が指示したかどうか、なんて議論になっています。
 昨日、首相は四谷で漫才師やアイドルタレント、社会学者たちと焼き肉パーティを開いて楽しんだようです。こういうのを似たもの夫婦といえばいいのでしょうか、天真爛漫で妙に軽い夫人とダブってしまいます。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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