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2019-02

双葉病院院長の思い

 双葉病院の鈴木市郎院長の通夜と葬儀が、2月10日と11日におこなわれます。その前に、本日発売の週刊現代「ジャーナリストの目」で追悼記事を書きました。

双葉病院の院長は、どんなふうに日本人の記憶に残っているだろうか――。訃報に接したとき、ふと、そんな切ない疑問が頭を過ぎった。1月29日1時43分、その鈴木市郎院長が平成の終わりを見届けることなく、彼岸に旅立った。
 改めて繰り返すのも憚られるが、医療法人「博文会」双葉病院は福島県大熊町にあった。博文会グループは、いわき市の系列病院を含め600人の入院患者や入居者のいる県内屈指の医療・介護施設で、その中心が双葉病院だ。東京電力福島第一原子力発電所から4キロ半の原発直下に位置した。
2011年3月11日午後2時46分、震度6強の強烈な揺れが、病院の入院患者338人を襲った。院長室にいた鈴木は翌12日、町が用意したバスに209人の軽症患者を乗せ、避難させた。残り129人の重篤患者たちは、医療設備の整った運搬車両に乗せる必要があり、院長をはじめわずかなスタッフが病院に残り、自衛隊や警察の救助を待ったのである。
しかし、救援部隊は震災から3日以上も現れなかった。病院の周囲は文字通り、放射能に汚染された死の街と化し、患者とともに取り残された院長の鈴木はそこで孤軍奮闘する。
(以下略)

 偉大な方でした。合掌
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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