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2019-06

金融庁「報告書」は官邸への一矢!?

 自爆テロという人もいますが、金融庁にそこまでの覚悟はない気がします。今度の金融庁報告書、100年安心年金なんて誰も信じていない、あたり前の話を、なぜ今頃になって持ち出したのか、そこがポイントのような気がします。
 一つにはアベノミクスの誤魔化しがいよいよ限界に近付いていること。もともと成長戦略などどこにもないので、消費税をあげれば景気が落ち込むのは間違いないでしょうが、社会保障費のことを考えれば、消費税は10%どころか20%でも足りないでしょう。
 しかし、それより政権の維持、あわよくば自民党総裁4選の道筋をつけたい安倍さんはじめ官邸の人たちは、そんなことは考えません。で、初めは消費増税を見送り、衆参のダブル選挙にするしかない、というシナリオを描いたのでしょう。
 ところが、ここへ来て、官邸は参院選単独でも与党はさほど負けないと踏んだみたい。そのせいでダブル選の見送り説が濃厚になっているといいます。
 とどのつまり官邸には、本来、もっとも大事な社会保障問題などは、頭の中にないのでしょう。そこに一矢を報いようとしたのが、今度の金融庁レポート……。てな話なら、捨てたもんじゃないと思いますが。
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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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