2017-10

中央公論「企業事件簿」はJALと税金問題

 今月発売の中央公論「森功の企業事件簿」は再上場を申請したJALについて書きました。会社更生法が適用されたJALは史上最高の利益をあげながら、これから先もしばらく法人税を納めなくていい。JAL側は当然の権利であるかのように言いますが、やはり制度上の矛盾を感じます。以下、中央公論の冒頭。

 日本航空(JAL)が今年九月の株式再上場を東証に申請した。経営破綻処理に伴う二〇一〇年二月の上場廃止から二年七カ月。倒産手続きをした上場企業は、悪ければ破産手続きに移行、再生が順調に進んで再上場する場合でも、よくて六年ほどはかかるだけに、まさに異例のスピード再上場といえる。
 国交省をはじめ関係者たちは、もろ手を挙げて喜び、破綻処理当時の国土交通副大臣だった辻元清美などは、「民主党の政策の中で数少ない成功だ」と自画自賛しているというから、おめでたい。
 周知のように、JALは経営破綻後に収益がV字回復し、今年三月末に史上最高額の利益を叩きだしたばかりだ。営業利益で二千四十九億円、純利益でも千八百六十六億円に達し、大きく水をあけられたライバルの全日空(ANA)が「公平な競争環境を確保しほしい」(伊藤信一郎社長)と泣きを入れる始末だ。
 稲盛和夫名誉会長による経営が功を奏したかのように伝えられる。が、経営手法そのものが大きく変わったという実感はない。

 ご一読ください。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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