2017-08

橋下徹大阪市長VS週刊朝日の不可解な対応

 週刊朝日でノンフィクション作家の佐野眞一さんが始めた橋下さんの連載を巡り、週刊朝日側がいともあっさり謝罪をしたのは報道されている通りです。この件について、小生の意見を、とのお声がありましたので、考えてみました。
 正直いって、週刊朝日があれほど簡単に謝るとは予想外でした。前の拙ブログで今度の連載が過去の記事と大差ないとは書きましたけど、それは記事中の事実関係のことです。問題はくだんの記事内容や描き方が橋下さんの公人としての政治活動とかかわりがあるかどうか、という点でしょう。
 むろん報道や出版物が政治活動や公人として言動にかかわるのは大前提で、野放図に出自や血脈を暴露していいわけはありません。しかし、自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言しています。選挙で言っておきながら、朝日側に対し、被差別部落を報じていいのか、と攻撃するのは矛盾しているように思えます。
 公人としてのあり方に触れていない点で、今度の記事は配慮が足りなかったといえるかもしれません。が、そうした説明もなく、謝罪するだけというのも、どうでしょうか。双方の対応に違和感を覚えてしまいます。
スポンサーサイト

コメント

最も大事なことを見落としていませんか?

 森さま、貴殿は「同和と銀行」という著書があるほどですので、もっと人権感覚に優れたジャーナリストだと考えておりました。
 が、どうもおっしゃってることが的外れではありませんか?
 「自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言しています。選挙で言っておきながら、朝日側に対し、被差別部落を報じていいのか、と攻撃するのは矛盾しているように思えます。」が、まず間違いではありませんか? 自ら被差別部落の出身だと言ったからといって、不特定あ多数の読者が目にするメディアで具体的な地域まで記載する必要性があるのでしょうか? 
 加えて、例の記事は、政策論争あるいは公人として橋下市長個人の言動、発言、施策などに問題があれば、そこを批判、してきすれば良いはずです。
 そこではなく、彼の出自、すなわち生まれきたった血脈、DNA、遺伝的なものが、市長、公党の代表たる橋下氏の生き様に影響している、かのように言い切っている点が大きな間違いではありませんか? これは、これまでの人類が誤った歴史の中で、気づいた叡智だったはずですが、週刊朝日の書き方、論法では完全に民族主義、優勢主義、差別助長の根源ではないでしょうか?
 最後に、橋下市長の名前は、「ハシモト」だということは自明の理で、朝日新聞グループの週刊朝日が「ハシシタ」という大見出しを付けてまで、連載を展開するという姿勢がマスメディアのリーダーともいえる朝日新聞グループがやるとは思いませんでした。健在なメディアなら、誰かが構想、執筆、ゲラ刷り段階などで、内部から自制する声があってもおかしくないと思いますが、ここをパスしてしまった以上、週刊朝日には社会正義はなく、差別を助長した責任は思いと考えます。近代社会に不必要なメディアとして、廃刊すべきです。社会悪だと思います。
 ジャーナリストの森様、いかがでしょうか?

ご指摘の趣旨はその通りで、廃刊を除いて異論はありません。付言すれば、選挙活動などの言動にも政治家は責任を負う、ということを書いたつもりです。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

被差別部落の出身だと公言したとは本当ですか?

「自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言しています」との事ですが、これは本当なのでしょうか?

橋下さんの選挙中の記事には、橋下さんのお母様や橋下さんのコメントも載っていて、ちょっと正確なコメントは覚えていませんが「父親は違うと言っていた」「聞いたことが無い」というような内容だったと思います。少なくとも記事内容を肯定するコメントではありませんでした。

選挙中の演説としては「暴力団関係者とは聞いていたが」「正式な暴力団員とは知らなかった」「実の父が暴力団員?結構毛だらけだ!!」という発言内容は広く報じられていますが、「被差別部落の出身だと公言した」とは、この森功さんのブログを読んで、初めて知りました。

私は、橋下さんは「自分が被差別部落の出身の人の子孫であるかどうかは知らない」という立場であって、現在も、その立場を維持し続けているものと思っていました。いったい、いつの演説で、どのような言葉で「被差別部落の出身(の人の子孫)だと公言した」のか教えてください。

Re: 被差別部落の出身だと公言したとは本当ですか?

 府知事選に出馬した折、そのような発言をしています。

いわゆる同和地区で育ってきたとの発言の話ですか?

回答ありがとうございます。

「府知事選に出馬した折、そのような発言をしています」とのことですが、府知事選に出馬した折にも、橋下さんは様々な所で発言しています。そのうちの「いつ」であり「どのような言葉」であったかをお尋ねしています。

もしかして「いわゆる同和地区で育ってきた」と発言したことの話でしょうか?
その話であれば、橋下さんは、その時「住所表示」を示して、それを特定したとかの報道がされた事は無かったと思いますが、(報道されていないだけで)実際にはそれは行われていたという話でしょうか?

今回、橋下さんが問題視したのは「人格を否定する根拠としての先祖の血脈、行状の暴露」と「住所表示をした上での被差別地域としての特定」だと思いますが、過去の橋下さんの発言では「住所表示をした上での被差別地域としての特定」は無かったのではないかと思いますが、森功さんは、そのような発言があったとの立場なのでしょうか。

それとも、過去に被差別地域に関して何らかの発言を行った政治家は(それが、住所表示を伴わない発言であっても)、「住所表示をした上での被差別地域としての特定」したメディアを批判してはいけないと言う立場なのでしょうか。

後者であるなら、それは大変ご無体な主張だと思います。

Re: いわゆる同和地区で育ってきたとの発言の話ですか?

 どうも論点がかみ合いませんね。特定した発言だと理解していますが、私は双方の対応をみた感想を述べたまでで、もとより今回の問題においてどちらに足場をおいているという立場はありません。

住所表示をした上での被差別地域としての特定ということですね?

「特定した発言だと理解しています」とのことですので、橋下さんは、過去に「自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言」していて、それは「府知事選に出馬した折」であり、そのとき「住所表示をした上での被差別地域としての特定」したということですね。

その発言が行われた日時・場所と、その発言内容を教えてください。

「自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言」は、森功さんが、感想を述べる前提となった事実関係であって、それを断言されたわけですから、日時・場所・発言内容はご存知のはずです。

また発言者は橋下さんであることが分かっており「公言」した内容であるので既にオープンな情報であるのですから、情報源の秘匿の必要は全くありません。

よろしくお願いします。

2008年1月、橋下氏は、知事選の選挙運動の際、 八尾市の街頭で、「みなさん、私は安中地区に住んでいました!」と言っています。

「最も危険な政治家」橋下徹研究 孤独なポピュリストの原点 (『新潮45』11月号)筆者・上原善広氏に記載のあることです。

橋下氏は被差別部落出身を公言していたか?

>「自らの出自に関して、被差別部落の出身だと橋下さんご自身が選挙活動の中でも公言しています」との事ですが、これは本当なのでしょうか?

新潮45の上原善広氏の記事によると府知事選挙中の2008年1月で八尾市の選挙演説で「X地区に住んでいたことがある」とは語っていたらしいですね。
http://zasshi-journalismsyo.jp/pdf/12_taisho_hashimoto.pdf
また、上原氏の記事はX地区を被差別部落と特定しています。これは同情票を動機とする選挙対策や実父の出生地と関連付けるなど(一応の)合理的な根拠があり、週刊朝日のような血脈から人格否定することを避ける記事になってます。まあ上原氏は被差別部落出身をカミングアウトをしたライターですので、被差別部落出身ではないノンフィクション作家が血脈による差別を助長しかねないままX地区を被差別部落地域と名指しした週刊朝日の記事とは趣旨が異なります。

ただ、橋下氏が「X地区は被差別部落地域」・「私は被差別部落者」とは明白には公言はしていなかったと思います。そのような記録があれば、森さんにお願いしたいですが。

まあ、「親族がX地区に住んでいなければX地区に住むことはありえない」と解釈すれば「X地区に住んでいた自分は被差別部落の家系である」と橋下氏が語っているようにも捉えられるでしょう。その解釈で森さんは「橋下氏は自分の出自に関して、被差別部落の出身だと選挙活動の中で公言」と解釈するのでしょう。

ただし、「X地区で生まれたとは言っておらず(オフィシャルには橋下氏の出生地は東京)、育ったレベルではなくても一定期間(極端になると1泊2日)住んでいさえすれば住んでいたと言っても間違いではない」「1969年(橋下氏の出生)以降には親族がX地区にいなくても、X地区に住むことはありえる(例えば、橋下氏の親がX地区に住む知人に一定期間預けていただけとか)。1969年(橋下氏の出生)以降には自分がX地区に住んでいた経験があると公言したことをもって、自分が被差別部落者であることや被差別部落者の家系であることを肯定したわけとはいえない」と解釈すれば、「自分は被差別部落者とカミングアウトをしていない」と橋下が強弁しても、(かなり苦しいけど)ギリギリまかり通る可能性がある気がします。

どっちを取るかは人それぞれです。

いずれにしても、恥知らずな面は、石原元都知事と同じだ

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://mori13.blog117.fc2.com/tb.php/1208-b3fd2025
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

«  | HOME |  »

プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

FC2カウンター

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する