2017-08

そうえいば韓国でもあった幹細胞ねつ造

 ips細胞の研究をめぐるねつ造事件、新聞の誤報を見ていて、かつて韓国で起きたES細胞研究の騒動を思い出しました。当時、ヒト胚性幹細胞を使ったクローン豚やクローン羊による研究が次々と発表され、ついに韓国ソウル大の教授がクローン犬の実験に成功したと報じられました。この人、人間の医療に使える万能細胞に最も近い研究者として持て囃され、韓国内ではノーベル賞ものだと大騒ぎ。ところがこれが真っ赤なウソでした。
 夢のような先端技術にはいろんな旨みや利権が渦巻き、ついうっかり乗せられてしまうのは世の常。あとから冷静に考えると、とても滑稽な話ですが、当初、読売が報じた時、テレビのワイドショーなどもまた日本人の快挙などと持ち上げていました。そこに触れないのも変な話です。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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