2017-08

小沢一郎「無罪」判決の考察

 昨日、開かれた小沢一郎・国民の生活が第一代表の政治資金規正法違反事件の控訴審判決を傍聴してきました。一審に続き公判はすべて見てきましたけど、裁判の担当記者もかなり変わったな、と改めてその長さを思いました。今回は、開廷直前に傍聴席から「なぜ報道記者席が半分もあるんだ、おかしいじゃないか」というヤジもあり、いつもとは異なる雰囲気。
 控訴棄却の判決については概ね予想通りですが、新聞報道にあるように、政治資金収支報告書の虚偽記載や不記載に関する秘書の故意、犯意について一審判決と異なる見解を出していました。簡単にいえば、石川さんはそれなりにうまくやったので摘発はされないと甘く考えていたから、小沢さんに対する報告も違法性を認識させるようなものではなかった可能性がある、というもの。これをもって、必ずしも石川さんに違法性の認識がなかったとまでは言えないでしょうけれど、かなり踏み込んでいます。
 つまるところ、会計担当者の秘書も、立法府の国会議員も、法律を知らなかった可能性があるから犯意を問えずに無罪という。それでいいのでしょうか。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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