2017-10

どこか変な「TPP参加」礼賛報道

 TPP参加を11カ国が承認、7月から交渉開始へ……。環太平洋戦略的経済連携協定なるTPPに日本が参加すると決めて以来、この手の報道がやたらと目にとまります。日本が交渉に参加することを他の国が認めてくれた、これで世界のGDPの4割を占める自由貿易経済圏が誕生する、といったような礼賛報道です。が、考えてみたら、米国をはじめすでにTPP交渉に入っている国にとって、GDP世界3位の日本をTPPに参加させれば格好がつくし、GDP1位の米国と3位が参加すればそうなるのは当たり前でしょう。
 むしろ日本が参加しなければ、世界的に見て環太平洋の貿易協定などはあまり意味がなくなるのではないでしょうか。TPPに参加しなければ世界に乗り遅れるというのが推進派の主張です。が、それも怪しいものでは……。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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