2017-10

失態続きLCC「ジェットスターJ」の迷走

 本日発売の週刊現代で格安航空LCC問題を取り上げました。全日空とエアーアジアの提携解消も話題になっていますが、ジェットスター・ジャパン問題のほうがより深刻。以下、冒頭です。

<親愛なる関空ベースチーム・ジェットスター・ジャパンの皆さんへ 本日は大変残念なお知らせをお伝えする必要があります>
 意味深長にこう書き出された電子メールが社内に配信されたのは、5月下旬のことだった。メールの差出人は、ジェットスター・ジャパン(ジェットスターJ)社長の鈴木みゆきだ。昨年、ピーチ・アビエーションやエアーアジア・ジャパン(エアーアジアJ)とともに日本に誕生し、脚光を浴びた本格格安航空(LCC)である。(中略)
 ところが、そんなLCCの一角であるジェットスターJに異変が起きている。<大変残念なお知らせ>とまで記した冒頭の社長メールでは、その内容について次のように説明する。
<ジェットスター・ジャパンが関空の整備基地化の再延期を決定したことです。この決定は、現在の機材及び便数にしっかりと対応できる社内体制を構築するためのものです。昨年末より社内体制強化を進めてきましたが、想像以上に時間がかかっていることが原因です>
 昨年7月1日に就航したジェットスターJは、成田空港を拠点に内外の路線を運航してきた。当初は、就航時わずか3機の航空機を3年間で24機にまで一挙に増やし、路線を拡大する計画を立てていた。実にひと月半に1機を導入していくハイペースである。
 そのジェットスターJにおける2つ目の拠点空港に計画していたのが、関空である。関空はピーチがすでに拠点空港として利用しているが、ジェットスターJが新たに参入しようという計画だった。
 それを唐突に中止。その知らせが、くだんの社長メールなのだ。簡単にいえば、国土交通省から整備部門の欠陥を指摘され、待ったがかかったのである。
<長期的には、関空を整備基地化する方向性そのものに変更は一切ありません>
 そう断りを入れながら、社長の鈴木はこうも書く。
<現時点では、いつ関空の基地整備化を進めるのかを明言できません>
 ことは拠点空港が減るというだけではない。ジェットスターJの整備トラブルはもっと根が深い問題だ。たとえば関係者の一人はこう明かす。
「実は関空拠点化再延長の裏には、ある事故隠しがあったのです。5月7日の関空発便でカーゴドアに凹みが見つかったのですが、それを無視して飛ばしてしまった。凹みの程度によっては重大事故を引き起こしかけない。それがのちに国交省に伝わり、大目玉を食らった結果が今度の再延長のようなのです」
 実は昨年7月に日本に就航して1年足らずのこの間、整備部門の責任者が亡くなっている。社内では思い悩んだ末の自殺だと評判が立っているのである。

 社内は大変みたいです。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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