2017-08

民営化だけでは解決できない赤字空港

 国土交通省が進めている空港の民営化策の一つとして、空港経営権の売却による滑走路の増設計画が報じられています。どうやら手始めは、福岡空港。福岡空港は北海道の新千歳と並び、航空会社にとって羽田のドル箱路線があるため、滑走路の増設はかねてより求められていました。が、実は赤字空港の一つ。そこで、滑走路を増やし、飛行機をたくさん飛ばして黒字にしようとしているわけです。
 ただし、福岡空港は他の赤字空港とは経営環境が異なります。空港敷地内に地権者がいて地代を払っているため、赤字になっているだけ。利用者がいなくて赤字になっている他の地方空港とは違い、魅力がある空港だからこそ、民間企業も出資する。つまり裏を返せば、他の多くの赤字空港は、今のところ民間企業が出資するうまみがないのです。どう魅力的な空港にすればいいか、というのが赤字空港の根本問題であり、単に民営化すればいいという話ではありません。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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