2017-10

核燃サイクル撤退「東電の3条件」

 本日発売の週刊ポスト「幻の脱原発クーデター」第2回は、核燃サイクル中止を巡る経産官僚たちと東電との暗闘を描きました。以下、冒頭部分です。

「燃料サイクルそのものに無理があるっていう〝そもそも論〟が沸き起こってくる可能性もある。しかし、役人であるお前らは、核燃料サイクルを続ける前提で経済的措置を考えてくれ」
 2003年6月、経済産業省きっての原発通である安井正也が、資源エネルギー庁の電気ガス事業部原子力政策課長に就任した。文字どおり日本の原子力政策をつかさどるエリート官僚は、課長就任が内定したとき、実働部隊となる若手官僚たちを呼び、そう指示した。指示されたのは、原子力政策課の課長補佐に内定していた山田正人や市場整備課課長補佐に就任する伊原智人たち4人だ。
 青森県六ヶ所村の使用済み再処理工場が竣工し、〇四年には試験運転が予定されている。東京電力と政府が一体となって進めるはずの核燃料サイクル事業において、原子力政策課はその事業費を電気料金に上乗せする仕組みづくりを担っていた。それは、核燃料サイクル事業のバックエンド措置と呼ばれた。
 そしてその任に就いた原子力政策課長の安井は、部下に核燃サイクル自体の無理を承知でバックエンド措置づくりをやれ、と命じた。指示された若手官僚たちは、一瞬、言葉の意味が呑み込めなかった。
「これをようく読んだらいいよ、書いてあることは全部事実だから。ただし(無理を承知だということは)墓場まで持って行けよ」

 あの東電でさえ、一時期は核燃サイクル事業の断念という日本にとって大転換を考えていたのです。続きもどうぞ。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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