2017-10

小泉原発発言にモノ申す

 本日発売の週刊ポストで、小泉純一郎元首相の原発セロ発言について、上杉隆さんと対談しました。こんな感じ。

 安倍晋三首相に接する関係者は、口を揃えて「最近の首相は感情の起伏が激しくなった」という。その原因は、間違いなく「安倍がもっとも畏れる男」小泉純一郎元首相の登場である。
 小泉氏の「原発ゼロ」発言に、安倍氏はどう対峙するのか。本誌で「幻の脱原発クーデター」を連載するなど原発政策を取材する森功氏と、『官邸崩壊』でふたりの歪な関係性を暴いた上杉隆氏が緊急対談する。

上杉 小泉さんは相変わらず政治家としての皮膚感覚が優れている。原発はメディアにとって最も取り上げたくないテーマだけど、小泉さんが出てくるなら取り上げざるを得ないでしょう。会見では「安倍総理がゼロっていったらそれに楯付く議員はほんの一握りだ」といった。つまり郵政民営化に重ね合わせてるんですよね。原子力はすべての利権が組み込まれた日本社会の中心システムだけど、小泉さんの理屈だと、「郵便局という日本全国に張り巡らせたシステムを俺はやったぞ、お前はそばで見てただろ」ってこと。これは安倍さんにとっては嫌ですよ。
しかも、メディア的に面白いのは、「元総理連合」ができようとしている。記者会見の当日に東京新聞に細川(護煕)さんが出て小泉さんに秋波を送った。そして菅直人や鳩山由紀夫、そして村山富市と、元首相が5人揃って、首相に対峙するという構図ができあがっている。もっとも、ほかの4人がいくら言ったってメディアも安倍さんも気にしない。小泉純一郎がいうことに意味があるんです。
森 ただ、「お前がいうか」っていうのはありますよね。だって、そもそも原発推進を決めたのは小泉さんでしょう。エネルギー政策の転換期を迎えた2002年に、日本は核廃棄物の直接処分場を公募したけど、結局名乗りを上げたのは高知県の東洋町だけで、そこでも大反対が起きて頓挫した。その時点で日本に直接処分場が作れないことははっきりしたし、高速増殖炉のもんじゅにしても、世界中で技術的に無理だと見放されていくなかで、それでも日本だけが続けていくことに決めた。つまり、一連のアメリカ型規制改革のなかで、「原発をエネルギー政策の中心に据える」という一大転換を首相だった小泉さん自ら決断したっていうことなんですよ。
そもそも、小泉さんの「原発ゼロ発言」のきっかけとなったフィンランドのオンカロ(核廃棄物最終処分場)視察は、電力会社側の電事連(電気事業連合会)が連れて行ったわけで、それは小泉さんが原子力に理解があるからこそ、力を借りたいと考えたわけでしょう。
――ところが、小泉氏は考えを覆した。なぜなのか。
森 それがなぜなのかっていうのが、すっぽり抜け落ちてるし、誰に聞いてもわからないんですよ(笑い)。だから、原発推進派も脱原発派も、双方とも混乱していますね。

 続きは本誌で。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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