2017-08

ロス事件「日米の違い」

 マスメディアのロス事件報道が氾濫しています。今日の朝刊では、読売新聞に「三浦和義の逮捕容疑の中に逃亡罪が含まれていた」という記事が掲載され、目を引かれました。この事件では日本と米国の司法制度の違いがしばしば見られます。そのなかでも、カリフォルニア州では逃亡罪というのがあるんだなあ、と初めて知りました。
 日本には、こういう罪はありません。逆に「犯人(容疑者や被告人を含む)およびその親族に逃げたい、逃がしたいという意識が働くのは無理もないので、それを罰することはできない」という趣旨により、逃亡そのものの罰則はありません。半ば逃亡を認めてしまっています。犯罪者の逃亡に関しては「犯人蔵匿あるいは犯人隠避」という罪があり、他人が逃亡を助けたら罰せられる。当の犯人については逃亡してもいいけど、他人に助けを頼んだり指示したりしたら、犯人蔵匿教唆となり、罪に問われます。
 それにしても、いかにもわかりずらい司法制度だとは思いませんか。もう少し、ストレートに法を見直したほうがいいのでは。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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