2017-10

日本版LCCの正念場

 今週号の週刊現代「ジャーナリストの目」は先頃、重大インシデントを起こしたピーチをはじめ、日本版LCCの問題を検証しました。

 あと20秒遅ければ墜落――。折しもGW突入直後、格安航空(LCC)のピーチ・アビエーションが引き起こしたアクシデントを見て、肝を冷やした向きも少なくあるまい。4月28日、那覇空港の滑走路から7キロも手前でエアバス機A320が海上75メートルまで急降下。対地接近警報装置の音に気づき、慌てて機首を持ち上げて難を逃れた。運航していたアルゼンチン人機長(45)が、「管制官からの降下指示だと勘違いした」と発言するお粗末に航空関係者は唖然とし、国交省から重大インシデントと指定されたピーチは、信頼回復に大わらわだ。
が、ことはそれだけでは済まない。ピーチ、ジェットスター・ジャパン、エアーアジア・ジャパン(現バニラエアー)の3社でスタートした日本版LCC。他の2社が苦戦する中、唯一の勝ち組と呼ばれてきたピーチの異変は、LCC全体の問題にほかならない。
 今回の重大インシデントの前にピーチは減便、欠航を発表。機長の病気やけがを理由に、夏場に予定した増便計画を撤回した上、この先5~10月で全体の16%にあたる2088便を減らすという。パイロット不足といわれて久しい航空界にとって、ピーチの失速は他人事ではない。(中略)
 一方、整備士不足で運航トラブルを頻発してきたのが、豪州カンタスグループのジェットスターJである。ここにはJALも出資しているが、JALにはジェットスターJが使うA320機がない。整備士問題はいまも深刻だ。
 もっとも、こちらはピーチと逆に増便を発表。国内76便から最大94便に増やすとホームページでも謳っている。なぜか。
「ジェットスターJは2011年の就航以来、2年で24機のA320機を調達し、便を増やすと計画してきた。実際、昨年末には18機まで増え、機材の調達そのものは順調でした。ところが……
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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