2017-08

新政官業研究「TPPで腰砕けの農水族」

 日刊ゲンダイ連載「新政官業研究」は農水族議員編に移りました。

 かつて農協の票田を欲しいままにし、永田町や霞が関に睨みをきかせてきた自民党農水族の威勢も今は昔。環太平洋連携協定(TPP)交渉では、すっかり意気消沈している。往時の農水族の勢いはいったいどこへ行ったのか。そこでまずバラク・オバマ訪日前日、自民党のTPP対策委員長西川公也へインタビューした。西川は政界屈指の農水族でありながら、党のTPP交渉責任者として奔走してきた微妙なポジションといえる。
――安倍政権では2012年12月の総選挙で「コメや牛肉、豚肉など重要5品目の聖域について、関税撤廃前提のTPP参加はしない」と公約。それが、翌13年7月の参院選では「守るべきものは守る」にトーンダウン。さらに現実のTPP交渉では、いつの間にか牛肉や豚肉の関税をどれだけ下げるかという条件闘争になっている。なぜか?
「我々は参院選で(聖域を守ると)公約に掲げていますから、公約を割ってまで米国と合意するわけにはいきません。ただし交渉事ですから、日本の主張が全面的に通るわけもない。(関税の)数字が下がるとか言われているけど、落としどころを探しているのです」
――自民党内には、「TPP交渉における国益を守り抜く会」というTPP反対の議員連盟がある。同じ農業を守る立場として、どう言っているか。
「仲間同士ですから、阿吽の呼吸でお互いの気持ちはわかる。ただ国益を守る会は党の正式な機関ではない。私は入っていません。かたや私のTPP対策委員会は党則83条に基づいて設置された総裁直属機関。互いの立場を尊重しながら、やっていく。(反対派が)声を上げることも大切な行動ですが、ただ反対と声を上げているだけ。国益は農業だけではないので、私たちは工業製品も売り込まなければならない」

 しばらくお付き合いのほど。
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コメント

自民党の政治家ってのは全てのことに虜になっているんですね。
何か一つに集中できないもんなんですかね。
このTPPで全てを失うのになぁ。
農業・自由経済・医療・国と国民の意思、、、。

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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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