2017-08

大阪都構想と首相官邸

 本日発売の月刊サピオ「総理の影 菅義偉研究」の2回目は菅官房長官と大阪維新の会、さらに公明党との奇怪な関係を書きました。以下、一部抜粋。

大阪都構想を巡っては、総務会長の二階俊博や大阪府連など自民党は反対の立場だった。住民投票前、府連会長の竹本直一に聞いた。こう話した。
「我々は(反対派に)ごりごりに肩入れしているわけじゃありません。ただ、大阪府連の責任者として賛否を尋ねると、地元が反対し、周辺近畿ブロックの自民党の六府県連も全部反対。近畿ブロックの会合には二階先生も見え、全体の意思表示としてそうなっているわけです。その中で動いている。これは大阪の問題だから任せてほしい、と政府や官邸、菅さんにもそう伝えてあり、納得していただいているはずです。仮に否決されても、維新の国家議員の数が変わるわけではないし、むしろ向こうは弱気になるから、(国会運営を)やりやすいんじゃないでしょうか」
 だが、その言葉とは裏腹に、首相官邸の安倍や菅は公然と維新の会にエールを送り、橋下をバックアップしてきた。
 「二重行政を解消するのは当然。大阪市は(横浜市よりも)人口が百万人も少ないのに、職員の数は一万五千人多い。無駄をなくすには、大なたを振るう必要がある」
菅は記者会見を通じ、ことあるごとに橋下の進める大阪都構想を後押ししてきた。そして住民投票で都構想が否決され、橋下が政界の引退を表明すると、がっくりと肩を落とした。
「私は橋下氏が政界に出ることを説得したひとりなので、非常に感慨深い」

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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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