2017-08

放送法の矛盾を盾にとった高市総務相

 先週、高市早苗総務大臣の放送局の処罰発言が話題になりました。放送法に違反した場合には電波法に基づいて電波を停止できるという、一見、正論のように思える発言ですが、そこには大きな矛盾を抱えているように感じます。そもそも放送法は報道、言論の自由を保証する趣旨から電波三法の一つとして設置されたもの。その上で公平公正、真実を報ずべきだという報道側の倫理規定を定めたものという見解があります。
 それはその通りでしょうが、一方で放送法第4条には「放送番組が『公安及び善良な風俗を害しない、政治的に公平である、事実をまげない、多くの角度から論点を明らかにする』という編集姿勢でなければならない」という旨を義務付けている。これも当たり前のように感じるかもしれませんが、報道の自由を守るという観点からいえば、それは放送局の判断するものであり、義務違反=法律違反という法の建て付けそのものがおかしいのではないでしょうか。
 だからこそ、新聞や雑誌などにはこの手の法律がありません。その代わり、名誉棄損やプライバシー侵害、人権侵害をした場合には罰することができる法律があるわけです。放送法の義務違反というその矛盾を高市さんや安倍さんが利用し、放送局を思うように牛耳ろうとしているという構図……。
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コメント

>義務違反=法律違反
昔の人は偉かった。
今を見越してこういう法律を作って置いたんだねェ、、。
何時かは安倍みたいのが出て来て、テレビは「けしからん」と言える日が現れると予想していたんだから、、。
確かに新聞雑誌などには無いですね。そりゃそうだな。そんな法律を作る前から存在していたんだから、そんな法律作ろうとしたら、それこそ反発大き過ぎて立ちいかない(笑)

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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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