2017-08

円高株安のツケを労働者に押し付けてきた大企業

 黄金週間真っただ中に、米国による円高誘導が明るみになって大騒ぎしています。この際なので、円高になって誰が困ったのか、考えてみました。たとえばトヨタグループでは1円の円高になれば、400億円の利益が吹っ飛ぶといわれています。とすれば、GWで5円以上円高が進んだので2000億円の損失。大変な損失に見えますが、冷静に考えてみると、トヨタグループには27兆円の年商で、純利益は2兆円を上回っています。2000億円といっても年商の0.7%、純利益の1割にも満たないことになります。それほど儲けている会社です。
 そもそも90年代の円高はもっとすさまじく、90円や100円でも日本企業は大丈夫だといわれてきました。なぜ、そこまで企業体質が強くなったのか、といえば、それはリストラ効果。工場の海外移転もさることながら、それよりむしろ人件費のカットでしょう。つまるところ、円高になると非正規雇用を増やし、円安になれば内部留保という名の利益をせっせと溜め込んできただけ。円高のツケを労働者に押し付けてきたという話ではないでしょうか。
 
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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