2017-09

今治殺人事件「なぜ容疑者を逮捕しなかったのか」

 警察の失態には違いありませんけど、自殺した近所の30代女性について、新聞報道は当初から事情聴取が9時間におよんだ、休憩はわずか20分と強引な捜査の問題を指摘してきました。ここへ来て、「殺していない」という遺書の存在も明るみに出て、それも合わせて報じられています。
 一方、報道の中には、30代女性のDNA型が被害者の越智サツキさん(81)の自宅の遺留物から検出されたともあります。いつの時点で判明したのかは不明ですが、これだけ防犯カメラや遺留物の証拠がありながら、なぜ警察は女性を任意の事情聴取にとどめて自宅へ帰してしまったのか。その疑問が残ります。朝迎えに行ったら死んでいた、という失態。羹に懲りて膾をふいてしまったような気がしてなりません。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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