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2019-12

佐川証人喚問「安倍政権」のシナリオ

「疑惑がますます深まった」とする野党側と「これで総理や昭恵夫人の関与がないのが明確になった」という与党側。佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問でいえば、たとえば「交渉記録破棄についての以前の答弁は財務省規則を話しただけ」とか「土地取引は不動産鑑定による正当なもの」といったかなり無茶苦茶な答弁が目立ちました。煮ても焼いても食えない、というのはまさにこのことで、まるで国民をバカにしているような話に憤りを禁じえません。
 ただ、政権サイドのシナリオという点では、安倍さんたちは満足しているのでしょう。「あとは国民の判断」という余裕の言葉がそれを物語っています。公文書の改ざんの事実や佐川さんの証人喚問を認めざるを得なかった安倍政権としては、またも捜査の壁を利用し時間稼ぎできたという安堵感が広がっているのではないでしょうか。大阪地検の摘発はもう少し先なので、徐々に批判が収まっていくという期待――。
 となると、あとはメディア次第。
 さらに検察の捜査ですが、リニア事件で見せたような司法取引も視野に入れているかも。6月1日以降の摘発を想定しているような気がしていますが、考えすぎでしょうか。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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