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2019-10

東電3首脳「無罪判決」双葉病院長の無念

 東電の勝俣会長をはじめとした3首脳に対する東京地裁の無罪判決で、マスコミ各社が被害者の双葉病院患者遺族たちのコメントを掲載しています。「それではいったい誰が責任をとるのか」という遺族の方たちの嘆きはまさにその通り。責任の所在を曖昧にし続ける東電や政府の姿勢には憤りしか覚えません。刑事事件としての無罪はそれとしても、東電は誰一人として事故を防ごうとしていません。それは亡くなった第一原発所長も同じ。
 もし、双葉病院の鈴木市郎院長が生きていれば、この判決をどう感じるでしょうか。報道では見かけませんが、鈴木院長は紛れもなく原発事故の犠牲者であり、あの放射能のなか患者さんたちを看病してきました。そして昨年夏、とつぜん胸膜のガンにおかされ、今年初めに亡くなってしまいました。
「多くの患者の命を奪った責任はどこにあるのか」――。院長は息を引き取る間際までそう言い続けました。その無念を抱いたまま、泉下で今度の無罪判決を聞いたかと思うと、やるせなくなります。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)など。最新刊は「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)

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