2009-11

「墨東病院」「マルチ業者献金」「後藤組除籍」は週刊誌スクープ

 先だって週刊文春の若手社員と飲んでいたら、医療問題の話になりました。そこで、出たのが墨東病院の妊婦タライ回し事件。実はこれ、週刊文春のスクープです。ところが、雑誌の発売前日にNHKが報道したため、まるでNHK初の情報のようにみられています。
 週刊誌は、印刷所に預けてから発売までまる1日以上かかる。それで、こういう事態はしばしばあるのですが、記者にとっては頭にくるものです。墨東病院のケースでは、どうやら週刊誌の報道を察知した東京都からやむなくNHKに伝えられこのようになったらしい。
 目下、民主党が窮地に追い詰められている「マルチ業者からの献金問題」や後藤組が山口組から除籍になった原因のタレントパーティを報じたのは週刊新潮。たとえばマルチ問題は朝日が雑誌発売の前日に報じていますけど、週刊新潮のことは一切触れていない。たまには○×誌の調べによると、というクレジットを入れてもいいのではないでしょうか。実際、現場の記者同士の間では、やられたという思いはあるものです。

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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライターです。08年、「ヤメ検――司法に巣くう生態系の研究」、09年の「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事が2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」を受賞。主な著作に「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」(新潮文庫)、「ヤメ検―司法エリートが利欲に転ぶとき」(新潮社)、「許永中――日本の闇を背負い続けた男」(講談社)がある。日本の空港問題を検証した「血税空港――本日も遠く高く不便な空の便」(幻冬舎)に続き、9月、「同和と銀行――三菱東京UFJ牘れ役瓩旅い回顧録」(講談社)を発売。

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