2017-10

JAL更生計画「提出先送り」の裏事情

 6月末に設定されていた東京地裁へのJALの更生計画提出期限が延長されることになりました。世の受け止め方は「またか」という呆れ、あるいは「まあ仕方ないんじゃないの」と好意的な見方、などに分かれるかもしれません。あまり大きなニュースとして取り扱われません。が、これは結構大問題です。
 そもそもJALの法的整理は、プレパッケージ(事前調整)型。つまり事前に関係者の利害調整をおこなっていて、スピーディに計画を実行に移すというものです。従って裁判所への期限がこうも簡単に反故にされること自体が、問題です。
 この更生計画の掲出延長に先立ち、JALは3月の黒字化を予め公表しています。いかにも収益体質の改善がはかられたようにみせかけているのですが、これも怪しい。そのうえで今度は、更生計画を見直すというわけです。どうにも、姑息な作戦が透けて見えます。
 経営が改善されているなら、そのまま出来る限り早く更生計画を出して一気に計画を進めるのが普通でしょう。ちなみにGMの計画スタートまでの期間は40日。対してJALは半年かかってもまだ計画すらできていません。つまるところ、JALが用意していた計画では2次破綻が確実なので、先延ばしにして練り直すという事態。そこにはいろんな政治的な駆け引きが絡んでいるようです。
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森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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