2017-10

堺市長選に見る「小池新党」の行方

 遅くなりましたが、今週号の週刊現代「ジャーナリストの目」で小池新党のことを書きましたのでご報告。先週の情報なので、直近の動きからは外れているところもありますが、一部抜粋。

 折しもさる9月24日、この竹山が3選を争う堺市長選があった。自民、民進、共産が相乗りした現職の竹山と維新候補の永藤英機(41)との一騎打ち。自民対維新という構図である半面、維新は首相官邸と近く、自民党内も一枚岩ではない。おまけに関西の選挙では、公明党も維新と通じており、選挙戦は複雑な様相を呈していた。関西の公明党関係者が、そのあたりを解説してくれた。
「大阪では、総選挙で維新の候補を立てられると危ないので、公明が維新と連携している。今回の堺市長選では、投票に行かないという形で、様子見を決め込んだのです。これは維新に有利に働く。で、維新は堺市の労働組合叩きでいい勝負に持ち込みました。ところが終盤になって、公明が水面下で創価学会婦人部を使って竹山支援に動いた。最終的には竹山が学会票の7割をとり、勝負が決まったのです」
 つまるところ、善戦した維新の敗因は公明・創価票の流れなのだという。

 小池さんが総選挙に出ない場合、石破さんの首班指名を想定しているのではないか、とも思います。

小池百合子「希望の党」行く先の見えない理由

 民進党の枝野代表代行が立憲民主党の旗揚げ宣言をし、政局がますます混乱してきました。もよとり混乱の元凶は小池さんの「排除」発言で、火消しに躍起になっているみたいですが、今となっては後の祭り。ではなぜあんな馬鹿なことを言ってしまったのか。ひょっとしたら、希望の党立ち上げ時から民進党を分裂させるためだったのではないか、などという説まで唱える人もいます。となれば自民党と組んでいることになりますが、これまでの小池さんのやり方を見ているとそうは思えません。
 日本新党や自民党時代、さらに昨年の都知事選でも、女性政治家として埋没しかけていたので捨て身で臨んでみたところ、周りがだらしないので浮きあがったというだけ。が、その実、豊洲市場移転や東京五輪の政策にも本当の軸がない。
 とどのつまり今度の希望の党も、その延長線にあるのでしょう。勝負勘がいいのは認めますが、深い考えはなく、いうなれば行き当たりばったり。それでいて、自らをどう大きく見せて売り込むか、というところばかりに腐心しているので、どうにも矛盾が生じてくるのでは――。細川さんは最低限、安倍政権を倒してほしいといっています。
 ちょっと言い過ぎたでしょうか。

希望の党「公認」めぐる駆け引き

 民進党から移ったばかりの希望の党の細野さんが、衆院選の民進党議員に対する公認についてあれこれ注文をつけています。保守改革派が条件とか、昨日打ち出した「三権の長経験者は公認しない」という方針が話題ですが、希望の党は民進党の政党助成金で選挙を戦うわけだから、概ね合流するのは当然でしょう。
 あれこれ言う理由の一つは、主導権争いと希望の党が民進党を丸呑みしたわけではないというイメージづくりでしょうが、公認しなくとも選挙後に合流する手もあるし、さしたる問題でもない話。公示まで10日以上あるので、街宣ポスターをどうするか、制作についても、まだ余裕があるでしょう。
 いろんな駆け引きが始まったばかり。希望の党にとって最大のポイントは森友・加計問題を争点にどうクローズアップできるか、でしょうから、そこはやはり外せませんけど。

小池新党「本人衆院鞍替え?」それとも隠し玉か

 先日の続きからいえば、日本維新の会と希望の党との大きな違いは全国区だということ。小池新党旋風が永田町からいろんなところに吹き荒れています。維新の旗揚げはしょせん関西ローカル局が騒いだだけだが、小池新党は東京発なので民放キー局がお祭り騒ぎ。で、一挙に風が日本国中にいきわたろうとしています。
 民進だけでなく、自由や日本のこころ、愛知の会――、自民や公明からの合流離党予備軍もいそうです。東京都議選を見てわかるとおり、まったく無名でも希望の党公認なら勝てる、小選挙区で希望の党から刺客を送り込まれたらたまらん、というパターンで、党勢がどんどん膨らんでいきそう。
 で、焦点は小池さん自身の出馬。なんとなく10月5日の都議会閉幕後の発表をにおわせています。それともう一つ、自民党の大物議員の離党という隠し玉があるのではないか。テレビカメラの前で「厄介なこったな」とパフォーマンスして見せた人などは、やはり隠し玉の有力候補では。

小池新党「維新の会」との違い

 安倍晋三首相の「解散会見」にタイミングをかぶせて新党の立ち上げを発表した小池百合子東京都知事。「希望の党」はまずまず好感を持って受け止められているような気がします。ただ、どうしても旧民進党や日本維新の会ブームとだぶってしまうので、いったんそこを整理してみます。
 小池さんは、安倍首相率いる自民党との対決姿勢を鮮明にし、存在を浮き上がらせています。この点で自民と対決してきた維新と手法は同じですが、維新は安倍さんと通じ本当に自民と対立しているわけではないので、そこが相違点でしょう。で、先の堺市長選では、自民、民進の推す竹山さんと維新が対決。結果は維新の敗北でした。ここでのポイントが公明党。はじめ維新に反対してきた公明は自由投票という中途半端な形で、事実上、維新を支援。表立って安倍さんも維新を応援できず、結果的に通用しなかったことになります。
 というのも、支持母体の創価学会婦人部が維新嫌いで票が回らなかったから。対して小池さんの場合は、学会婦人部が応援しているので、都議選に圧勝できた側面があります。
 こう考えると、今度の総選挙も公明、というより学会婦人部の動きが気になるところ。菅さんあたりが締め付けに奔走するのでしょうけど、どこまでできるか。そのあたりも見ものです。
 とりあえず本日はこの辺まで。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクションライター。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」受賞。主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)など。最新刊は「日本の暗黒事件」(新潮新書)

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